複数のメディアがiPhone 14とiPhone 14 Plusの売上が予想以下だと報じている。アップル初の手頃な価格の大画面端末であるiPhone 14 Plusの売上は、iPhone SE3やiPhone 13 Miniを下回っているとされる。アップルは今年の最新モデルでMiniをキャンセルし、その代わりにPlusを投入していた。
ここ2、3日の報道は、さらに厳しい状況を示唆している。Digitimesによるとアップルのサプライチェーンパートナーは、iPhone 14 Plusの生産を40%削減するよう命じられた。
さらにThe Informationによると、iPhone 14 Plusの生産は一時的に停止され、調達チームは製品の需要を再評価しているという。情報筋によると、このモデルの2つのサプライヤーは、それぞれ70%と90%の減産を指示されたという。
著名アナリストのミンチー・クオは、自身のブログでiPhone 14とiPhone 14 Plusの売れ行きが「悪い」と述べ、「アップルの標準モデルの製品セグメンテーション戦略は、今年失敗した」と書いている。
アップルにとっての救いは、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの売れ行きが比較的良好なことだ。ブルームバーグは両モデルの販売を "堅調 "と表現し、クオはアップルがiPhone 14の生産ラインをiPhone 14 Pro向けに切り替えたことで、「第4四半期のプロダクトミックスが改善されるだろう」と述べている。
しかし、問題はこの戦略が持続不可能であることだ。The Informationのウェイン・マー記者は、「少なくとも1つのサプライヤーもiPhone 14 ProとPro Maxのパーツを増産するよう支持されているが、iPhone 14 Plus向けのパーツの減産と比べれば、取るに足らない増産だ」と説明した。
この状況は短期間で好転しそうにない。アップルはここ最近、米国と中国を除くほとんどの国で、製品の価格を引き上げたが、来年はこの2カ国においても値上げに踏み切ることになりそうだ。