経済・社会

2022.10.19 15:00

イラン女子選手、髪を覆わず試合出場で帰国後に拘束か


国際スポーツクライミング連盟(IFSC)は18日に声明を発表。「レカビ選手に関してさまざまな情報が広まっていることは認識しており、事実の確認を進めている」と明らかにしていた。IFSCはまた、「同選手ともイランのクライミング連盟とも、連絡を取っている」と述べていた。

イラン当局はデモを弾圧


イラン国内で続く抗議デモのきっかけになったのは、ヒジャブの着用の仕方を巡って道徳警察に拘束されたクルド系女性のアミニが死亡したことだ。アミニは家族とともに、テヘランを訪れていた。

目撃者によると、警官らは拘束するとすぐにアミニに暴力を振るい、警棒で頭を殴るなどしたという。昏睡状態に陥り、病院に運ばれたアミニは、その3日後に死亡。イラン政府関係者は死因について、以前からあった健康上の問題が原因の心臓発作だと説明したが、家族は「問題はなかった」として、これを強く否定している。

アミニの死は、階級やジェンダー、民族、居住する地域など、あらゆる違いを超えた抗議デモを引き起こしている。多くの市民が政府、そして同国の最高指導者アリ・ハメネイ師と、息子のモジタバ・ハメネイに怒りを向けている。

各地で数千人が集まって抗議するなか、女性たちは街中でヒジャブを燃やしたり、自ら髪を切り落としたりして抗議。多くはSNSを使った抗議活動も行っている。
一方、イラン政府は治安部隊などによる暴力的な取り締まりを行い、デモを弾圧している。政府はさらに、抗議デモの参加者らを支援しているとして、「外国勢力」を非難している。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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