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2022.10.31

ブロックチェーン業界11年目、成長のための3つのマインド丨ミスビットコイン藤本真衣

「ミスビットコイン」こと藤本真衣


「よりフラットな社会」をつくる


──藤本さんは、黎明期からビットコインに興味を持ち、「ミスビットコイン」として啓蒙活動をされてきました。前途の見えない中でどのように決断や選択をしてきたのでしょうか。

私の場合は自分の抱えていた悩みをビットコインが解決してくれるという状況だったので、興味を持つベースが整っていてラッキーだったと思います。

当時、私は世界の子どもを支援するチャリティ企画を立ち上げようとしていたのですが、海外送金には1回の送金で約5000円前後の高い手数料がかかってしまうことに課題を感じていました。そこで、海外送金にほとんど手数料(当時だと10円以下)がかからないビットコインの話を聞いた時にはとても魅力的で大変興味を持ちました。

その後、仮想通貨による寄付のプラットフォームを立ち上げようとしたのですが、そもそもビットコインを持っている人が皆無に近い状態だったので、まずはビットコインの啓蒙活動を始めました。

その中で、その当時では日本で一番ビットコインに詳しい女性だという自負があったので、名前を覚えてもらうためにも「ミスビットコイン」を名乗り始めたんです。現在は、結婚して「ミス」ではなくなり、ビットコイン以外のブロックチェーンも触るようになったので、実質ミスビットコインではなくなってしまったのですが(笑)。

2011年から2017年まではビットコインの普及活動に多くの時間を割いていました。ビットコインと言うと「怪しい」と思う人が多く大変苦労しましたが、Meetupを開催したり、自分のビットコインを会う人会う人に配ったりと地道な活動を続けました。



2017年に仮想通貨の寄付のプラットフォームKIZUNAをローンチ。その後は世界最大級の仮想通貨取引所であるBinanceが運営するBinance Charityのアンバサダーとして寄付活動を行うなど、金融包摂の文脈で活動を続けてきました。

根底に「よりフラットな社会をつくること」をブロックチェーンで実現したいという思いがあるので、そこにつながる活動には積極的に取り組んでいます。質問の答えに戻ると「自分が実現したい世界を実現できる方法がそこにあったから飛び込めた」ということに尽きるかもしれません。
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文=三ツ井香菜 取材・編集=田中友梨 撮影=小田光二

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