「我々は最初の廃棄物処理施設(WTP)溶融炉の加熱を開始しようとしています」と、アイク・ホワイト長官は、最近開催されたナショナル・クリーンアップ・ワークショップに出席した際に述べた。WTPの溶融炉は、核廃棄物とガラスを2100ºF(約1148.9℃)まで加熱し、混合物を「ガラス固化」と呼ばれる安定化プロセスでステンレス製容器に流し込めるように設計されている。容器は敷地内に保管される。
DOEの環境管理部門が2022年初めに発表したToDoリストでは、最初の溶融炉の稼働がトップになっており、今年の終わりが近づき、ついに実行する時がきた。
「ハンフォードはタンクの廃棄物をガラスに固定化することに近づいており、これはプログラムにとってもう1つの大きな前進です」と、ホワイト長官は述べた。「これは、ハンフォードが何十年もかけて進めてきた計画にとって、本当に画期的なことです」
DOEが2022年末までに稼働させ、5年間の寿命を持たせたいと考えている溶融炉は、12年前に設置されたものだ。
汚染除去の請負業者であるBechtel National Inc(ベクテル・ナショナル)が発表したロードマップは、この先が最も険しい道であることを示唆している。それでもBechtelとDOEは、2023年12月までに低レベル廃棄物の溶融炉「VITプラント」への投入を開始する予定だ。
ここまでの道のりに障害がなかったわけではない。DOEは10年以上前にBechtelの進捗に不満を表明し、ある幹部はBechtelを「無能」と呼び、この仕事から外すよう促した。昨年には、スティーブン・チュー前エネルギー省長官が、Bechtelや他の連邦請負業者が、政府から毎年多額の支払いを受け続けるために、核廃棄物のより良い解決策の研究への資金提供に反対していると非難したばかりだ。
ホワイト長官は、より前向きな見方を示した。
「ハンフォードの高レベルタンク廃棄物のような最も困難な課題に対して、現実的で達成可能なアプローチを開発し、クリーンアップを成し遂げるというビジョンについて、誰もが同じ考えを持っている」と彼は述べた。
DOEは2022年にハンフォードの低レベル廃棄物の一部の処理を開始し、来年開始予定のガラス固化プロセスでも低レベル廃棄物を処理する予定。高レベル廃棄物は別の問題だ。
「私たちはハンフォードのタンク廃棄物を史上初めて大規模に処理しています」と、ホワイト長官はいう。「しかし、ハンフォードの全廃棄物を処理するための現実的で達成可能なアプローチを開発することは、依然としてハードルであり、私たちが克服しなければならないものです」
1940年代から、ハンフォードのタンクは、核兵器に使用するために使用済み核燃料からプルトニウムを抽出するプロセスからの廃棄物を受け入れてきた。1960年代には、ハンフォードで行われた機器の除染による廃棄物を受け入れ、1970年代には、一部のタンクで漏れが発生していることが明らかになった。
以下はナショナル・クリーンアップ・ワークショップでのアイク・ホワイトのスピーチとなる。
(forbes.com 原文)