NBAの日本戦略 八村塁の凱旋試合にみた「バスケ熱」再燃をどう活かす?


90年代のように、日本で公式戦を観戦したいもの。これに対し副コミッショナーは、「今回も色々な参加型のイベントを企画、選手がスペシャル・オリンピックスに参加し、クリニックを運営し、(日本のファンには)それを体験してもらうことができた。パンデミック後、初めての試みだが、これを継続して行きたい」とプレシーズン・ゲームだからこそ選手にプレッシャーをかけずに、様々なファン・イベントを開催できるという見解を示した。

八村は「特別な瞬間でした。この経験をチームで共有でき、この遠征ができてとても嬉しいし、試合はタフだったけども、素晴らしい5日間でした。色々なアクティビティを通し、日本文化についてもチームメートと共有することができた。いかにこの国が美しいか…。彼らにも気に入ってもらえたと思う。またすぐに戻って来て、NBAの試合ができると良いですね」と日本開催を振り返った。


「NBA Japan Games」を盛り上げた八村(Getty Images)

八村はこの2試合、カリーからスチールを決めるなど1試合目はチーム最多の13得点、2試合目は11得点10リバウンドのダブルダブルの活躍で躍動し、チームを牽引した。

こうした試合を来年も見られるのか。シェイクMDは「現時点では10月6、8日にアブダビで、12月にメキシコ、来年1月にパリでの海外試合開催に集中しているので、その後に(具体的に)考えたい」と明言を避けた。一方で副コミッショナーは「日本はもっとも重要は市場、歴史も長い。もっと日本で試合を開催したいし、そう期待しています」と締めくくった。

NBAジャパンゲームズは2試合ともソールドアウトの超満員と大盛況で終了。八村vs.カリーのような豪華競演は、次回いつになるのか。NBAの日本戦略とともに期待を寄せ、朗報を待ちたい。

文=松永裕司

タグ:

連載

Forbes Sports

ForbesBrandVoice

人気記事