TikTokの最新トレンド「バターボード」の危険性

TikTok画面のスクリーンショット


第3の問題は、バターボードの「さあ、みんなで楽しもう!」問題だ。バターボードを複数人で楽しむ場合、各自が口につけた食材で2回、3回、4回とすくうことで、汚染がどれだけ起こっているかわからない。たとえば、以下のTikTokの動画で、たった2人が「バターボード」を共有しているだけで、どれだけの「共有汚染」が行われているかを見て欲しい。

@kikstarsomers Trying the butter board #butterboard #butter#butterboarding original sound - Kiki

このような「バターボード」を、たとえばパーティなどで、さらに多くの人間が共有したら何が起こるかを想像して欲しい。複数の人が同じホットドッグから直接口で食べようとするようなもので、ちょっと気がすすまない。つまり、それぞれが自分の菌をボード上に残し、それをみんなで共有することも起こり得る。

これは、普通のシャルキュトリーボードの状況とは大きく異なる。シャルキュトリーボードの場合は、ボードや他のアイテムにはほとんど触れずに、欲しいものだけをすばやく手に取る場合はほとんどだからだ。なので、「バターボード」 のようなものを他人といっしょにやろうとしているのであれば、まずはスプーンですくえるようにしておこう。つまり、きれいなスプーンをいくつか用意して、指やパンで直接ボードには触れずに、ボードからアイテムをすくえるようにしたい。

この「バターボード」の流れは、似たようなものにも影響を与えている。クリームチーズ、ゴートチーズ、ヌテラ、ベジマイトなどの塗り広げられるものを木の板に塗り、様々なトッピングを行っている人もいる。たとえば、次の TikTok動画では、別の種類の「バターボード」、すなわち「ピーナッツバターボード」が紹介されている。
@foodfables My take on what’s trending in food, the peanut butter board #butterboard #peanutbutterboard#peanutbutter#snackboard#trendingfoodButter - BTS

こうしたものに飛びつく前に、もう一度、リスクについて考えて欲しい。クリームチーズやゴートチーズ、ピーナッツバターなどを、他のものと混ぜて食べたいのなら、わざわざ木の板からすくい上げる必要はないのかもしれない。代わりに、きちんと釉薬がかかったセラミックプレートのような、あまり穴の開いていない板を使ってみるのはどうだろう。

「バターボード」を大勢でシェアする場合は、清潔なスプーンを用意してそれを使うようにしよう。また、バターなどの特に健康に影響するものが入っている場合には、摂取は適度に行うようにしよう。ご存知のように「転ばぬ先のバター」ということわざもある。(訳注:ここでは「better safe than sorry」=「転ばぬ先の杖」を「butter safe than sorry」=「転ばぬ先のバター」ともじっている)。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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