準備のフェーズ:「このフェーズはまず、後継者育成に携わる適切なメンバーを集めるところから始まる。集められたメンバーは、その取り組みについて、目的や、求められる成果などを理解したのち、期待される長期的な成果が達成できるよう、チェックリストに従いつつ努めることになる」とフェイマンは説明する。
見極めのフェーズ:「後継者育成計画を成功させるうえでは、会社にとって重要な意味を持つ役割を見極めることが不可欠だ」とフェイマンは言う。「見極めが終わったら、リーダーの素質を備えた人材を推挙しやすいよう、それぞれの役割にとって理想的な経歴とはどのようなものなのかを示す候補者プロフィルを作成する」
比較検討のフェーズ:このフェーズについてフェイマンは、「候補に挙がってきた人材を、見極めのフェーズで作成した理想的なプロフィルに照らしあわせて、評価・比較する」と説明する。
評価のフェーズ:このフェーズでは、「候補者別に育成計画を立てる。いずれリーダーとしてやっていくための能力開発を目指す育成計画だ」とフェイマンは説明する。「その後、候補者は自己評価を行い、育成プロセスにおける自らの位置を確認する」
実行のフェーズ:これは「計画が実行に移されるフェーズ」だとフェイマンは説明する。「進捗状況を記録し、進歩を測定し、育成計画を定期的に評価する。望ましい結果が得られるように軌道修正を行いながら、この取り組みを継続していく」
こうした5つのフェーズを通っていくことで、会社の未来を守るとともに、現状をさらに強化していくことができる。
「後継者育成計画は、どのような企業にとっても価値がある」とフェイマンは話す。「それは、未来に備える上での要だ。成長への備え、変化への備え、そして、結果的に生じる企業や業界の進化に対する備え。こうしたパズルを解く際のカギとなるのだ」
(forbes.com 原文)