「ガソリン無料提供」が米有名人の間で新たな慈善活動として流行の兆し

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米国人がガソリン代に悩まされ、富裕層(なかには販売するサービスを持つ)が喜んでガソリン代の相殺に協力する中「ガソリン代の寄付」が急速に2022年の有名人の流行りの1つとなりつつある。

ヒューストンからシカゴ、タンパ、そしてその間にあるすべての地点で、有名人によるガソリン代の寄付は、金融パンデミックの今の時代に新たに定着している。フロリダのセントピーターズバーグのロッド・ウェイブからヒューストンのトレ・ザ・トゥルース、シカゴのヴィック・メンサまで、有名人は地元のShell(シェル)、BP(ビーピー)、Sunoco(スノコ)などのガソリンスタンドと連携してガソリンを無料提供し、ガソリン価格上昇による痛みを緩和しようとしてきた。

最近最も大きな無料提供をしたのは、ヒューストンを拠点とするラッパーLil Jairmy(リル・ジェイミー)によるもので、先着100台のクルマにガソリンをプレゼントした。ジェイミーはまたライブDJ、無料フード、子ども向けアクティビティなど、待ち合わせた人たちのためのアクティビティも提供している。レイバー・デイ(米国の祝日)の週末には、メンサがシカゴで、全米でも数少ない黒人経営の大麻ブランドである93BOYZを立ち上げた記念に、1万ドル(約140万円)相当のガソリンをプレゼントした。200台ほどの車に給油することができたそうだ。

メンサは「シカゴ初の黒人大麻ブランド、93BOYZの立ち上げを記念して、私が育った地区のガソリンスタンドに行き、1万ドルのガソリンを無料で提供しました。多くの人がガソリンを入れるのに苦労している今、本当の意味でコミュニティの役に立てるのは気持ちのいいことでした」と語っている。

ヒューストン出身のトレ・ザ・トゥルースは「Trae Day Weekend」の慈善活動の一環として、3区のシェブロンで車1台につき最大50ドル(約7100円)まで無料給油した。4月、ロッド・ウェイブは生まれ故郷のセントピーターズバーグのSunocoで2万5000ドル(約350万円)分のガソリン代を支払った。トレは新聞社Houston Chronicleに「私はいつもコミュニティにお返しをするつもりです。今、厳しい時代だからこそ、彼らのために本当に役に立つことをするのが、私たちの正しい姿だと考えています」と語っている。
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編集=Akihito Mizukoshi

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