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Debra L Rothenberg/WireImage

慈善家は、貧困や気候変動、人種差別、女性への暴力、動物虐待などありとあらゆる問題への解決にこれまで数十億ドル(数千億円)を費やしてきた。

それなのに私たちは、格差の拡大や気候科学、グローバルガバナンスなどの分野で大きな逆戻りさえ経験している。寄付により問題を解決できないのは明らかだが、何が足りないのだろう?

慈善事業が革新的な変化の主なけん引要素になれない理由は主に3つあり、これらは全て一つの根本的な問題に通じている。それは、資産の大部分が地球に害をもたらす投資に向けられていることだ。私たちが持つリソースの全てが社会変革のために活用されるようになるまでは、堂々巡りを繰り返すばかりだ。私たちに考え方の転換が必要とされる理由は次の通りだ。

1. 慈善事業は大海の一滴でしかない

パトリシア・ローゼンフィールドの著書『World of Giving: Carnegie Corporation of New York - A Century of International Philanthropy(寄付の世界 ニューヨーク・カーネギー財団 国際慈善事業の100年)』によると、米国の財団は毎年460億ドル(約5兆円)を寄付している。これは確かに大きな額だ。

しかしマッキンゼー・グローバル・インスティテュート(MGI)の2008年の調査によると、世界経済では毎日約196兆ドル(約2京1300兆円)が流通している。そのことを考えれば、この寄付額は大したものではない。

慈善事業のリソースは、人々に最初から適切な待遇を与える代わり、経済システムの修正機構や後付けとして作られたものだ。しかし、この修正機構にはそれほど修正効果がない。政府支援や慈善活動などで提供される物やサービス、資金の価値は、世界経済のほんの一部でしかないからだ。これでは、十分な人に十分なリソースを提供することは決してできない。

2. 慈善活動は富裕層が支配している

書籍『The Revolution Will Not Be Funded: Beyond the Non-Profit Industrial Complex(革命には資金提供されない 非営利産業複合体の向こう)』で述べられているように、財団が誕生した元々の動機は歴史的に裕福な家族に脱税手段を与えつつ、財団内での意思決定を大部分で制御できるようにすることだった。

同書は、不平等と闘うプロジェクトは富裕層の自己利益に反するため、富裕層にはこうした活動を支援する動機がほとんどない場合が多いと述べている。

これはもちろん、全ての個人や組織に当てはまるわけではない。しかし、非営利団体のファンデーション・センター(Foundation Center)によると、こうした財団の寄付のうち社会的正義を求める活動に向けられるのはわずか12%ほどだ。

翻訳・編集=出田静

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