Julius Baer Generation Cup(ジュリアス・ベア・ジェネレーション・カップ)の予選で、Chess24プラットフォームおよびMicrosoft Teams(マイクロソフト・チームズ)を使用したカールセン対ニーマンのオンライン対局中、カールセンは突然投了し、ひと言も発することなくウェブカムを切断した。
実況していたピーター・レコとタニア・タチデブはこの投了に驚き、このような行為は「前例がなく」「非常に強い発言」だとタチデブはコメントした。
カールソンもニーマンもこの短い対局や投了について公式にコメントしなかったが、同日に予定されていた次の対局には2人とも現れた。
この日の衝撃の投了は、先日セントルイスで行われたSinquefiled Cupで、カールセンが19歳のニーマンを相手に驚きの第3ラウンド敗北を喫し、カールセンにとって生涯初の途中棄権をしてからわずか数週間後のことだった。ニーマンはトーナメントに参加した10名中ランクは最下位で、2年以上ぶりにカールセンを破ったプレイヤーとなった。2022年4月に4回目の世界チェス・チャンピオンになったカールセンは、格下の19歳、ニーマンに敗れた後トーナメントを棄権した理由について何も語らなかったが、棄権を正式表明した声明に、ポルトガル人のサッカー指導者ジョゼ・モウリーニョが2020年に疑惑の判定について聞かれたときに「私が話せば大きな問題になる」と話した謎の動画を添付している。このコメントは、カールセンがニーマンの不正を訴えたものだと広く解釈された。
大会主催者は直ちにセキュリティ基準を強化し、次の対局前にはニーマンの身体検査まで行ったが、確固たる証拠は見つからなかった。ニーマンはカールセンとの対局での不正を否定したが、ニーマンが過去にコンピュータ補助を利用してオンラインゲームに勝ったことを認める発言をしたインタビュー記事が出回った後、最大のオンラインチェスプラットフォームであるChess.comから除名されていた。
(forbes.com 原文)