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2022.09.17 10:00

ルルレモン創業者が故郷カナダの森林保護に約110億円を寄付

Getty Images

ヨガウェアなどで知られるLululemon Athletica(ルルレモン・アスレティカ)の創業者で富豪のチップ・ウィルソンは15日、妻サマー・ウィルソンとともに故郷カナダの数百エーカーの原生地域保護に7580万ドル(約110億円)を寄付したと発表した。この額はウィルソンの純資産の2%弱にあたる。

寄付金はBC公園財団に贈られ、2025年までにカナダ西部ブリティッシュコロンビア州の陸と海の25%を保護するという同財団の目標達成に役立てられる。同日開いた記者会見でウィルソン夫妻が説明した。

ウィルソン夫妻の資金は、ブリティッシュコロンビア州の森林を採掘、林業、その他の資源のライセンスとともに購入し「広大な土地」を先住民グループが管理し、観光を通じて利益を得られるような公園にするために使われる。最初にこのニュースを報じた米ブルームバーグにウィルソンが語った。

BC公園財団はすでに同州北東部にある528エーカー(約2.1平方キロメートル)のフォーリング・クリーク・サンクチュアリなどの保護に資金の一部を充てていると声明で述べた。

ウィルソン夫妻は同州バンクーバーに居住しており、ウィルソンはカナダ政府、企業、その他の慈善家が同額の寄付を検討してくれることを望んでいるとブルームバーグに語った。

ウィルソンの資産は推定57億ドル(約8150億円)で、その大半はルルレモンへの出資によるものだ。

ウィルソン夫妻の発表の前日には、米アウトドア用品会社パタゴニア創業者のイヴォン・シュイナードから、パタゴニアの将来の利益をすべて気候変動対策に振り向ける信託と非営利団体に会社の所有権を譲渡するという、はるかに大きな発表があった。所有権譲渡により、シュイナードは億万長者の地位を失うことになる。

ウィルソンは2000年にバンクーバーに実店舗を開いてルルレモンを創業し、2007年に成長中の同社を上場させた。同社の有名な伸縮性のあるパンツについて、一部の女性の体では「実際には機能しない」と発言して世間の反感を買い、ウィルソンは2013年に会長職を退いた。2015年には同社から身を引いたが、ルルレモン株の約8%を保有し、個人筆頭株主となっている。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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