寄付先は、彼がこれまで寄付の対象としてきたのと同じ5つの財団だ。ビル&メリンダ・ゲイツ財団には約31億ドル相当を、バフェットの亡き夫人が設立したスーザン・トンプソン・バフェット財団には約3億ドル相当を寄付した。さらに、彼の3人の子供が設立したシャーウッド財団、ハワード・G・バフェット財団、NoVo財団にそれぞれ約2億ドル相当の株式を寄付した。
バフェットの今回の寄付は、金額ベースで世界トップの慈善活動家である彼の地位をさらに強固にした。フォーブスは今年1月の時点で、バフェットの寄付額の累計が461億ドルと試算しており、この額は2010年にギビングプレッジを共同で設立したビル・ゲイツとメリンダ・ゲイツの2人の334億ドルに100億ドル強の差をつけていた。
バフェットの生涯にわたる寄付の大部分はビル&メリンダ・ゲイツ財団に寄付されており、発展途上国の貧困や医療問題の解決、米国の教育の改善に注がれている。
フォーブスは、世界第5位の富豪であるバフェットの保有資産を、今回の寄付を考慮に入れずに、14日の株式市場の終値をベースに1002億ドル(約13.5兆円)と試算している。現在91歳のバフェットは、バークシャーのAクラス株を22万9016株所有している。彼は、2006年6月に当時保有していた47万498株のほぼ全てを寄付すると約束したが、その目標の半分強をすでに達成したことになる。
しかし、バークシャーの株価の高騰で彼の資産は16年前の2倍以上に増えており、「保有資産の半分以上を寄付する」ことを誓うギビング・プレッジの公約を守るためのハードルは、より高くなっている。