「私たちは、親密なパートナー関係におけるさまざまな虐待行動を、どのサイコパシー特性が誘引しているかを調べました」とカナダ・カールトン大学の認知科学者コートニー・ヒューメニーはいう。「さらに、どのサイコパシー特性と虐待のパターンが、虐待被害者のメンタルヘルスに最も有害なのかも調べました」
同研究では、元パートナーがサイコパシー特性を持っていると報告した異性間虐待関係にある成人の被害者454名(さまざまな親密なパートナー虐待支援ウェブサイトで募集した)を集めた。協力者は、約1時間かかる質問票に回答した。
質問票では、虐待者が示したサイコパシー特性の程度や被害者の虐待経験など、研究に関わる多数の特性を評価している。
研究チームは、虐待者の親密なパートナーに対する虐待行為をサイコパシー特性が助長していることを突き止めた。その行為は頻繁で身体的に有害かつ多岐にわたった。。
過去の研究によると、サイコパシー特性は大まかにFactor 1およびFactor 2特性に分類される。
・Factor 1特性は、精神病質者の感情および他者とどう関わりあうか(多くの場合に魅力と狡猾さを用いる)を説明する
・Factor 2特性は、精神病質者の生活様式や意思決定のまずさ、反応的攻撃性、物質使用などを含む反社会行動をより強く表す