英王室の保有資産は4兆円
フォーブスは昨年、英国王室の保有資産を280億ドル(約4兆円)と推定した。その内訳は、英国王に国帰属する土地及び権利の総体のクラウン・エステート(195億ドル)、バッキンガム宮殿(49億ドル)、コーンウォール公領(13億ドル)、ランカスター公領(7億4800万ドル)、ケンジントン宮殿(6億3000万ドル)、スコットランド王室不動産(5億9200万ドル)だ。フォーブスの推計によると、エリザベス女王はさらに5億ドルの個人資産を持っていた。1926年に生まれたエリザベス女王の子供の頃の愛称は、「リリベット」だった。これは、まだ幼かった女王が口にした「エリザベス」が「リリベット」に聞こえたことから父のジョージ6世らがつけた呼び名だと言われている。1930年には女王の唯一の兄妹であるマーガレット王女が誕生し、2002年に彼女が亡くなるまで二人は仲睦まじく過ごした。
1939年の夏、当時13歳だったエリザベス女王は、家族とともに当時18歳のいとこのフィリップ王子が在籍していた王立海軍大学へ旅行した。そのことがきっかけで、二人は結ばれ、8年後の1947年に結婚した。
女王には、チャールズ、アン、アンドリュー、エドワードの4人の子供と8人の孫、12人の曾孫がいる。彼女の2番目に若い孫であるヘンリー王子とメーガン・マークルの娘のリリベット・ダイアナ・マウントバッテン=ウィンザーは、女王にちなんで命名された。
フィリップ殿下は100歳の誕生日を数週間後に控えた2021年4月に亡くなった。エリザベス女王は昨年10月に「予備検査」のために一晩入院し、医師から安静を勧められ、翌月にほとんどの予定をキャンセルしていた。女王は2月に新型コロナウイルスに感染したが、症状は軽度で、感染経路は明かされなかった。
トラス首相は8日、エリザベス女王の息子のチャールズ皇太子が、母親の死後すぐに国王となり、「チャールズ3世」という称号を得たと発表した。英国メディアは2005年、チャールズ皇太子が別の名前を選ぶことを検討していると報じたが、英国王室はこれを否定している。
チャールズという名前には、不幸な歴史があり、チャールズ1世は1649年のイングランド内戦で反逆罪で処刑され、その息子のチャールズ2世の治世は、ロンドン大疫病とロンドン大火の両方に見舞われた。18世紀のジャコバイト派の王位継承者チャールズ・エドワード・スチュアートは、支持者からチャールズ3世と呼ばれたが、王位につくことはなかった。
(forbes.com 原文)