時代を読む、ストーリーのあるホテルNo.21 「ししいわハウス軽井沢」

夕暮れ時が似合う「ししいわハウス」の前景、緑の木々は秋の訪れと共に赤や黄色に彩を変え軽井沢の短い秋を堪能。


ホテルの設計デザインは坂茂氏である。坂氏と言えば、建築界の権威ある賞“プリッツカー賞”を受賞した気鋭の建築家。とりわけ環境負荷の少ないサステナビリティをモットーにした建築で世界的に知名度が高い。筆者の滞在した客室も、木造パネル工法を採用した建物の2階だったこともあり、窓には背の高い木々の緑が映り込み穏やかな静けさに包まれた。テレビは置かれていない。


2階の明るい客室の1つ。特注の白いベッドリネンやタオル類は最高級「Ploh(プロー)」を使用。坂茂氏のシグネチャーである紙素材が生かされた室内は椅子、特注ベッドの紙管ヘッドボードなど随所に。

このホテルはHDH キャピタル・マネージメントが出資する企業、HDHP GK社が開発したリゾート施設としてあり、ブティック・ホテル・コレクション第1号として誕生している。

現在は、ほんの少し離れた場所に、すでに2軒目となる「ししいわハウス軽井沢No.2」もオープン。ターゲット通りNo.1の「ししいわハウス」よりも、より若い人たち向けの施設としてあり、建物の1階に個性的な12室が造られ賑わっている。


2階客室のプライベート・バルコニー。緑を眺めながら森林浴もできそうな快適なスペース。

「ししいわハウス」滞在者の食事は「NO.2」の2階に造られた「ザ・レストラン」がお勧めだ。軽井沢の美食を基本に、地元生産者のネットワークで仕入れる豊富な食材で、シェフが新しいタイプの料理を作る。フレンチの技法とモダンな日本の味覚を融合させた料理は斬新で独創的だ。世界的ワインの銘柄も揃え、思い出となる美食とのマリアージュも奨めてくれる。 




「ししいわハウス軽井沢No.2」の2階にある美食のレストラン「ザ・レストラン」では、季節に合わせた軽井沢の料理を提供。SSHのエグゼクティブシェフ、岡本将士の創る革新的な料理が楽しめる。

さらに現在、コンセプトの全く異なる「ししいわハウスNo.3」が建築途中にある。こちらは建築家、西沢立衛氏のデザインで本格的数寄屋造りの施設というから、別世界の誕生が楽しみだ。都心からも近い軽井沢で日常を忘れて過ごす週末、心休まり仕事への活力も湧いてくる。


「ししいわハウス軽井沢No.2」の建物。2階が「ザ・レストラン」、1階には客室12室。レストランへは建物に沿ったスロープが造られ森の空中散歩のように自然を感じて欲しいと造られた。


SHISHI-IWA-HOUSE
長野県北佐久郡軽井沢町長倉2147-768
080-7691-6020(代表)
https://www.shishiiwahouse.jp/


文=せきねきょうこ

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