ヒットセラー『NFTの教科書』著者が語る「NFTとメタバースが交わる世界」

コインチェック常務執行役員、『NFTの教科書』著者 天羽健介氏


NFTの動向を知る有効なソース


私たちの誰もが想像より早く、その影響を受けることになるであろうNFTの世界。それらの動向を掴むために著名なメディアとしてcoindesk JAPANがある。その他に有用なソースは「NFTの市場全体のトレンドを把握したい場合は、DappRaderのblogを読むのをお勧めします」(天羽氏)。DappRaderはDapps(Decentralized Applications、分散型アプリ。ブロックチェーンの技術を用いたオープンソースのアプリを指す)のグローバルストアで、NFTの評価や情報提供も行っている。

さらに「個別のプロジェクトの動向などは、TwitterやDiscordでNFTの議論が活発に行われています。ぜひ、そういったものも見てみると良いと思います。ただし、なかには誤解を招くような投稿、悪意のある嘘や詐欺のような情報もあります。1つの投稿や1人の意見を信じるのではなく、さまざまな角度から見て自ら判断していくのが良いかと思います」(天羽氏)と注意喚起をしてくれた。

日本のSNS普及率は82%、利用者数は8270万人と言われ、さらなる拡大が予想されている(ICT総研―2022年度SNS利用動向に関する調査より)。現SNSユーザーがメタバースに移行した未来では、重要なツールとしてNFTが使用されることはほぼ間違いなさそうだ。天羽氏の言う通り、多角的に情報を吟味してリテラシーを高めながら、来るべきメタバース時代に軽やかに移行したいものだ。


天羽 健介(あもう・けんすけ)◎コインチェック常務執行役員、コインチェックテクノロジーズ代表取締役、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)NFT部会長。大学卒業後、商社を経て2007年リクルート入社。複数の新規事業開発を経験後、2018年コインチェック入社。主に新規事業開発や暗号資産の新規取扱、業界団体などとの渉外を担当する部門を統括。2020年より執行役員として日本の暗号資産交換業者初のNFTマーケットプレイスや日本初のIEOなどの新規事業を創出。2022年6月に同社の常務執行役員に就任。2021年日本最大級のNFTマーケットプレイス「miime」を運営するコインチェックテクノロジーズの代表取締役に就任。日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)NFT部会長。著書に『NFTの教科書』(朝日新聞出版)。

(本稿は「ENILNO」からの転載記事である。)

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