米国内のテーマパークの1日の平均入園者数は2019年と比べてわずかに下がったものの、入園者1人当たりの売上高(客単価)は前年比で10%増加し、2019年会計年度よりも40%高かった。
客単価が増えた理由の一つに、旧ファストパスシステムを置き換える形で昨年導入された「ジーニー・プラス」がある。「ライトニング・レーン」と呼ばれる優先レーンの利用に追加料金を支払うことで、人気アトラクションの待ち時間を短縮できる仕組みだ。チャペックによると今では入園者の半数前後が利用しており、これが収益に好影響を与えている。
一方でマッカーシーは、これまで全入園者数の最大20%を占めていた外国人観光客の客足復活があまり進んでいないことを認めた。その上で、外国人の客足が完全に戻ることへの自信を表明。外国人客はパーク滞在期間が長い傾向にあり、支出額も多いことから、収益の増加が見込めるとした。
チャペックは、業績回復はコロナ禍による繰り延べ需要以上のものだと指摘。人々がテーマパークに足を運び、園内では体験を自分に合ったものにするための支出をいとわないことから、現在の傾向は繰り延べ需要よりも「はるかに力強く、長続きする」ものだとの見解を示した。