日本では人口の約10%が左利きだといわれています。そのため、圧倒的多数を占める右利きの人が使いやすい商品や、右利きの人に合わせたサービス・生活習慣が幅をきかせているのはごくごく当たり前のことだといえるでしょう。
しかし、裏を返せば10%の人たちは「こういった不便を解消してくれる商品やサービスがあったら買いたい」という強い購買ニーズを秘めているともいえるのではないでしょうか。左利きユーザーはビジネスチャンスの宝庫かもしれないというわけです。
例えば、左利きの人はボールペンで横書きの文章を書くと手がインクで汚れてしまいます。横書きは一般的に左から右に向かって字を書いていくため、自分の書いた文字がインクが乾かないうちに手にあたってしまうからです。
ゼブラの人気商品の1つに「サラサ」というボールペンがあります。さらさらとしたなめらかな書き心地が特徴なのですが、なめらかに書けるようインクの出がよくしてあるため文字が乾きにくいという問題も抱えていました。
そこでゼブラは、左利きユーザーの声に応えて速乾性の高いDRYJELLインクを開発。左利きの人や汚してはいけない書類をあつかう機会が多い社会人をターゲットにして「サラサ ドライ」を売り出し、累計販売本数600万本という大ヒットとなりました。
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