コロナ禍で再熱 ゴルフ場「太平洋クラブ」が復活したわけ

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パチンコ店の改革の後、太平洋クラブ代表取締役社長に就任したのが韓俊だ。彼は同社のすべてのコース(18カ所)の黒字化に成功した。では、一度つぶれたゴルフ場を再建できたのはどうしてなのだろうか。
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前述の書籍を書いた野地氏によると「企業理念があるから」である。

「インテリはバカにするけれど企業理念は大事です。実際、ゴルフ場でちゃんとした企業理念があって、形骸化していないのは太平洋クラブだけですよ。太平洋クラブにとって、企業理念は仕事を進めていくうえでのツールです」
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また、サービス業は経営者が立派でも、現場の人の行動がよくなければダメだという。

「だから、サービス業の本を書く時は、経営者の話より現場の人の話を聞くことにしています。太平洋クラブのキャディーさんにも話を聞きましたが、とても優秀ですよ」

そう、単純なノウハウだけでは過去を壊すことはできない。そこには間違いなく「人」が介在しているのだ。

固定概念を壊して、プロの試合を誘致


筆者はまだ経験したことがないが、数々のゴルフ雑誌のランキングでトップを飾っている、「太平洋クラブ 御殿場コース」というものがある。元々相当美しい場所だったようだが、松山英樹選手の監修も受けながらさらに改造した。毎年、「三井住友VISA太平洋マスターズ」という超一流トーナメントも開催している。

プロの試合をやるためには、(基本はアマチュアが出るので)、オリンピック同様、整備が命だ。筆者はプロの試合を見に行ったことがないのであくまで想像だが、選手だけでなく観客のためにも、色々な配慮が必要なのである。

筆者は毎日ゴルフ練習場で苦戦している。満足な結果を生むのは非常に難しい。でもそれはコースを運営する側も同じではないだろうか。きっと試行錯誤しては失敗を繰り返し、様々なしがらみを破壊しながら邁進し続けているのだろう。

近い将来、野地氏に御殿場コースに連れて行ってもらおうと思う。それと同時に、自分自身を破壊し続けなければとも思う。

文=野呂エイシロウ

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