大勢の米国人が勤務中はネットショッピングをする時間を惜しむような働いているが、その一方でネットショッピングができる人も多い。歴史的なインフレも借り入れコストの上昇も忘れよう。2021年にDigital.comが米国のリモートワーカー1250人を対象に行った調査によると、10人が参加したZoom会議でそのうち6人がその間に買い物をしている可能性があるという。
しかし、生産性の低下に関する警告に惑わされてはいけない。最新のものでは、マーケティング会社Fluentによる調査がある。従業員1万8000人を対象に実施したこの調査によると、20%がプライムデーの買い物で仕事の生産性が低下したと告白している。その一方で、25%の従業員がプライムデーの時間帯に生産性が上がったと答えている。
専門家によると日中に30分間、買い物をしてすぐに仕事に戻れると感じている従業員は、健全な企業文化を作り上げている雇用主の下で働いている可能性が高いという。
管理職コーチでコンサルタント会社CTC Productivityの創業者ジャン・リーマンは「たまに遊ぶくらいはまったくかまわない」という。「私たちの毎日は常に混ざり合っていて、ときには仕事よりプライベートに気を取られることもあるし、その逆の場合もある」
もちろん、靴や庭用の家具の比較など仕事以外のことに時間を割きながら、健全な会社で実りある仕事をするのには限界がある。リーマンは、アマゾンで30分以上の時間を費やすと従業員の生産性が低下すると警告している。ギャラップの2022年版レポート「State of the Global Workplace(世界の仕事環境の現状)」によると、やる気のない従業員の世界経済における生産性の損失は7兆8000億ドル(約1078兆円)にものぼるという。