テクノロジー

2022.07.18 07:00

ブロックチェーンについてCEOが知っておくべきこと


ブロックチェーンが意味するところ


1. 暗号資産の世界(現在ほとんどのブロックチェーンが展開されているところであり、私の次の記事の主題)を別にすると、ブロックチェーンアーキテクチャの周りにはニッチな技術分野が育っていくだろう。これが集中型データベースモデルを圧倒することを期待してはいけない。私たちの予想では、2032年までに企業データシステムでブロックチェーンを使用するのはわずか16%だ。

2. 既存データベース会社もブロックチェーンを提供するだろう。私たちはSAP、IBM、Snowflake(スノーフレーク)などの会社が、AWSやグーグル、Oracle(オラクル)、Microsoft(マイクロソフト)に続いて、ブロックチェーンの特徴の多くを共有する分散型台帳システムを提供すると予想している。やはりニッチなビジネスである。

3. フェデレートされたビジネスモデルが人気を博すだろう。ブロックチェーンは、企業間コマースアプリケーションの摩擦を減らし、電子データ交換(EDI)などの古いプロトコルを補完あるいは置き換え、迅速な展開が可能で信頼性の高いビジネスネットワークの構築を可能にするだろう。ブロックチェーンでつながった中小企業は、金融サービス、eコマース、サプライチェーンなどの分野を支配する既存ネットワークに対して、より有利に戦えるようになる。

CEOがすべきこと


第一に、そしておそらく最も重要なのが、ブロックチェーンと暗号化を区別し、両者を取り囲む誇張と大言壮語の嵐をかいくぐって冷静に見つめることだ。そう、暗号資産は崩壊しつつあるが、だからといってブロックチェーンが崩壊するわけではない。

第二に、あなたのサプライチェーンの中で、信頼を高めることが価値を生む部分を見つけること。鮮魚ブロックチェーンの例のように、企業間ブロックチェーンをあなたの会社自身が作るか参加できる分野は存在する。それを見つけるために、信頼度を高めることで顧客のためによりよい結果を出せる部分はどこかを担当チームに尋ねよう。そこがスイートスポットだ。

Forrester Researchによる、企業におけるブロックチェーンの今後10年についての短いレポートはこちらで読むことができる。

翻訳=高橋信夫

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