テクノロジー

2022.07.18 07:00

ブロックチェーンについてCEOが知っておくべきこと

ブロックチェーンとは2つの主体が、互いに相手を知らなくても信頼していなくても、信頼・検証可能な方法で価値を交換できるコンピュータプログラムだ

ブロックチェーンとは2つの主体が、互いに相手を知らなくても信頼していなくても、信頼・検証可能な方法で価値を交換できるコンピュータプログラムだ

CEOによくこう聞かれる。「ブロックチェーンって何、それで何が変わるの?」

私は、Forrester Researchの調査を踏まえて次の答えを出した。

定義


ブロックチェーンとは、2つの主体が、互いに相手を知らず信頼していなくても、信頼・検証可能な方法を使って価値を交換できるコンピュータプログラムである。その価値はブロックチェーンのタイプによって暗号資産だったり、食料品、メッセージ、情報、デジタルアート、あるいはリアルなアートなどさまざまだ。

重要な事実は、このプログラムがその設計および暗号化技術を通じて、売り手と買い手の信頼性や信用度を検証する必要なく、取引を保証できることだ。YouTubeのこの短い動画が、ブロックチェーンの基本的な仕組みをよく説明している。

3つの現実


1. ブロックチェーンは魅力的に見える。ユートピア信者、テックヒップスター、自由主義者、起業家、テックアーティストといったプレイヤーが(犯罪的なものを含め)この技術に飛びついた。なぜか? それは彼らがこれを、以下(順不同)のように解釈したからだ。

Facebook(フェイスブック)、Google(グーグル)、その他の「巨大テック」を破壊する方法。「巨大銀行」「巨大保険会社」「巨大政府」「あらゆる巨大○○」の支配から逃れる方法。すぐ金持ちになる方法。あるいは、プログラムを書くことで社会をより自由でユーザー制御可能なかたちに作り変える方法。ウェブは世界のAmazon(アマゾン)に盗まれたが、中間業者をなくすことで、ブロックチェーンが取り戻すことができるというのが、というが有力なシナリオだ。

2. ブロックチェーンは魅力的ではない。問題が2つある。「誰かがブロックチェーンを維持しなければならない」こと、そして「テクノロジーが複雑である」こと。前者の意味は、マイニングなど金のかかる企みを仕込んで人々にネットワークを維持させるか、ブロックチェーンの中に取引手数料の仕組みを導入するか、どちらかが必要だということだ。こうしたコストは予想不可能で管理も困難だ。
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翻訳=高橋信夫

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