自律型チームの構造は、アジャイルソフトウェア開発手法がその基礎となっており、2001年に発表された「アジャイルソフトウェア開発宣言(Agile Manifesto)」の原則に従っています。
リーダーは往々にして自律組織化されたチームで生まれるという批評がある一方で、プロジェクト管理ソフトウェア事業者である米ライク社は、銀行のような厳格な序列構造がある組織では難しいと指摘しています。
デ・ブロック氏は、これが「異なるパラダイム」であることを理解し、信頼と人を思う気持ちを大切にする人々だけが成功する、とコメントしました。
「これまでとは異なるパラダイムだと理解することが非常に重要です。それは文化であり、ふるまいであって、さまざまな要素で構成されているものです。
フレデリック・ラルー氏はその著書『ティール組織(Reinventing Organizations )』で、組織に対する私たちの考え方は次第に変化すると記しています。多くの若年層がティール組織のような働き方を非常に身近に感じているため、組織のあり方はすでに変化しているのです。
私たちは、信頼と人を思う気持ちを大切にする、という同じ理念に基づいて次々に組織を作り上げています。なぜなら、『こうすれば、もっと利益が出る』という考え方ではなく、『信頼と人を思う気持ち』からスタートしたのですから。
それが理解できない人々は、変化することはできないでしょう。(しかし)スタッフの学び方、働き方、その健康を大切に思うのであれば、きっと変わることができます。理念はとてもシンプルですが、世界を複雑にしてシンプルに考えられなくしてしまったのは私たちです。これが最大の課題です」
(この記事は、世界経済フォーラムのAgendaから転載したものです)
連載:世界が直面する課題の解決方法
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