アジアに最適化されたコンテンツ
インド進出から3年目の2019年、Viuはユーザー数ランキングで現地のトップ10に食い込むことができなかった。「アクセルを踏み続けるか、撤退するかという選択肢があった」とリーは振り返る。その結果、収益性と成長が見込める東南アジア市場に注力することを選択した。
Viuのコンテンツは、特定の国だけでなく、アジア全体の視聴者向けに用意されている。「タイのコンテンツは、自国の市場だけでなく、他国でも通用することが分かっている。同様に、インドネシアやマレーシアのコンテンツも、これらの市場の間を行き来している」
3月のMPAのレポートによると、昨年は東南アジアのオンライン動画の消費の31%を韓国ドラマが占めていた。一方で、タイやインドネシアなどのローカルコンテンツが16%のシェアを獲得し、米国のコンテンツの15%を若干上回っていた。「ネットフリックスのタイの番組は、フィリピンやインドネシアでも人気だ。テンセントのWeTVの中国ドラマは、タイの顧客ベースの拡大に貢献した」とMPAは指摘した。
Viuはここ最近、収益を多様化するために、コア市場以外へのコンテンツのライセンスに力を注いでいる。「日本や台湾、さらには北米でもコンテンツのディストリビューションを開始した。私たちのコンテンツが正しいかどうか、外部の市場でも通用するかどうかを検証している」とリーは話した。