従業員エンゲージメントを育み、維持する5つの方法

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成果を評価して報いる


従業員に自らの存在意義を実感してもらうには、成果をあげたときに評価し、報いることが肝心だ。ところが、あるリポートによると、「期待を上回る働きをした時に、然るべき評価を受けた」と答えた労働者は3分の1にすぎなかったという。

従業員エンゲージメントの向上に向けて、従業員に対して公の場で感謝の気持ちを示そう。手書きのサンキューカードを渡してもいい。時間外労働をしている従業員がいたら、休暇を1日余分に取るよう、あるいは、金曜日に仕事を早く切り上げるよう、提案してみてはどうだろうか。

従業員のためにカンパを募ったり、働きに報いるために部下たちを遊びに連れ出したりするのも一案だ。

フィードバックを求める


従業員の積極性を高めたいなら、彼らからのフィードバックを求めるのも良い考えだ。一般的には、マネージャーが従業員にフィードバックを与えるものだが、ときには、マネージャーのほうから部下に意見を尋ねてみよう。フィードバックを求められれば、従業員は、自分の意見が尊重されていると感じることができる。

従業員の考えを尋ねるときは、話に耳を傾けるだけでなく、相手を信頼し、真剣に対話することが極めて重要だ。具体例を挙げるよう頼めば、改善すべき点が見えてくるだろう。何を言われても弁解しないようにしよう。そして、相手の話から得られる教訓に目を向け、職場の改善を重視しよう。

常に本音で向き合う


会社の方向性や、幹部が直面している問題などの情報は、従業員と常に共有しておこう。人材派遣会社HRUテクニカル・リソーシズ(HRU Technical Resources)のティム・サケット(Tim Sackett)社長はこう説明している。

「職場には、たったひとつの真実が存在している。従業員は、事情に通じていたい、信頼に値する人間のひとりでありたいと考えているのだ。この点で人事部や経営幹部は、得てして対応がひどくまずく、それが従業員エンゲージメントに大きな影響を及ぼしている。従業員が、自分は現状を把握し、信頼されており、『内部情報』に通じていると実感できるよう配慮すべきだ。従業員は状況に対応できる、と信頼することが、従業員エンゲージメントの向上につながる」

従業員エンゲージメントがとても高い企業は成功する。なぜなら、企業にとっての最大の資産は人材だからだ。従業員エンゲージメントに力を入れれば、生産性とパフォーマンスが向上し、ひいては収益も増えるだろう。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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