以下に、より意図的に考え、意思決定を改善する上での3つのヒントを紹介する。
1. 即断を避ける
決断はストレスを生み得るものだ。決断を避けたり、即決したりすることで、緊迫した状況に回避しようとする人もいる。
素早い決断は簡単だが、好ましくない結果を生む恐れがある。自分の選択により、思っていたのとは反対の結果になるかもしれない。目標に達しなかったり、取り返しのつかなかったりする行動を選んでしまうかもしれない。
すぐに決断できる場合もあるため、全ての決断に時間をかける必要はない。しかし今抱えているタスクが重要だったり複雑だったりする場合は、少し速度を緩めてじっくり取り組んだ方が良い。
過去に、自分の決断が正しくなかったと認めざるを得なかった経験を思い出そう。その時、意思決定のプロセスをもって、時間をかけて決断していれば、状況を改善できたかどうか考えてみる。過去の教訓を生かせば、意思決定を改善できる。
2. プロセスを記録する
一つ一つのステップを視覚化することが大切だ。目標へ向けたステップを書き留めて、デスクに貼っておこう。
重要なステップについてじっくりと考えるように自分にリマインドをし、性急な決断は避けること。
3. 相談相手を見つける
「2つの頭は1つの頭に勝る」ということわざは的を射ている。目標達成方法を自分自身で考えるべきであることには変わりはないが、別の人なら、自分が気づかない問題や、障害の解決方法を見つけてくれるかもしれない。
例えば製品開発は、思考の多様性が良い成果を生み出す分野だ。自分では、作りたいものとその作り方、ユーザーへ届ける方法が分かっているかもしれない。しかし、その製品が不正を助長したり、精神衛生に悪影響を与えたりするといった、予期せぬ使われ方をするかもしれないことについては、考えているだろうか? 外部の視点を入れると、自分で思いつかなかったことに光が当たる。目標達成に集中するのは良いことだが、利益よりも害の方が上回るようではいけない。
自分のアイデアを他人と共有すること。こちらがオープンであるほど、チャンスが巡ってきて、目標達成の可能性が高まる。他人のアイデアを受け入れることで、自分の意思決定を改善できるのだ。
意図的に改善を試みることが悪影響を生むことは滅多にない。即決したい気持ちを抑え、必要なプロセスを特定し、書き留めるようにしよう。周囲を巻き込んで、自分のアイデアのストレステストを行うこと。より良い決断は、より良い成果を生む。