デンバー子ども博物館は最近、市のマスク着用令に従わない無礼な来館者が相次いだことを受け、10日間の閉館を発表した。これは、博物館側が従業員を支援していることを訪問客に示すメッセージだ。
またマサチューセッツ州ではあるレストランが、逆上した顧客への対応を強いられた従業員に対し「優しさの休日」を与えるために営業を急きょ停止。このように、従業員に休憩を与え、燃え尽き症候群や不安に対処するための支援を提供している企業は、会社の規模を問わず増えている。
こうした動きは、企業各社にとって何を意味するのだろう? 消費者や経営陣がストレスや不満を感じているとき、接客従業員はそれよりもさらに大きな負担を抱えている可能性が高い。コロナ禍で低下した顧客体験対する反発の矛先に立たされているのが、接客を担う従業員だ。
企業は人材を大事にしなければならない。従業員は、サポートを受け、力を与えられることで初めて、素晴らしい顧客サービスを提供する心の余裕ができる。厳しい時期は特に、従業員を守ることが顧客体験の向上にもつながる。