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2022.03.06 11:30

独占!イスラエル外務省から入手。スタートアップ21社「秘蔵ファイル」


TRANSPORT+TRAFFIC|交通機関+渋滞管理


Axilion アクシリオン
https://axilion.com/



道路の混雑状況をリアルタイムで把握し、一般車両に混じって走るバスやトラムなどの公共交通を優先し、渋滞を緩和する信号制御システムを提供するソフトウェア企業。イスラエル国内で複数のプロジェクトを成功させた後、米国に進出。ニューヨーク市での試験プログラムを成功させた後、カリフォルニア州やコロラド州など各地の公共交通オペレーターとの取り組みを開始。21年1月にはオバマ政権で運輸省副長官を務めたジョン・ポーカリを米国支社のプレジデントに任命し、同年2月にテルアビブ証券取引所に上場。米ナスダック市場への上場を視野に入れている。

Via ヴィア
https://ridewithvia.com/

公共交通機関や企業のシャトルなど、既存の交通システムの運行を最適化するトランジット・テクノロジーを開発するソフトウェア企業。世界35カ国以上で500のパートナーシップを結んでおり、日本では森ビルとの提携で六本木ヒルズでオンデマンド型シャトルサービスの実証実験を実施したほか、地方都市の路線バスなどの公共交通の利便性を高める取り組みをおこなっている。創業者のダニエル・ラモットはエリート養成機関タルピオットの出身で、2012年に同社を設立。21年11月のシリーズGラウンドで1億3000万ドルを調達し、評価額が33億ドルに達した。

No Traffic ノー・トラフィック
https://notraffic.tech/

AIを活用した交通マネジメントシステムで都市の交通インフラを刷新する企業。アリゾナ州、オハイオ州、カリフォルニア州などですでに導入され、最大50%の渋滞の削減が観測された。各信号機に取り付けた4つのセンサーで、道路状況をリアルタイムに把握してスムーズな車の流れを実現する。すべての機能はわずか2時間で導入できるという。米国の平均的な都市で、約5700台のガソリン車に匹敵する約2万6000トンの排出ガスを削減する効果をあげたとされる。21年7月のシリーズAラウンドで1750万ドルを調達。欧州やアジアへの進出を視野に入れている。

ENERGY|エネルギー


Electreon エレクトレオン
https://www.electreon.com



道路に埋め込まれたコイルから、走行中のEVにワイヤレス給電を行うテクノロジーで、公共交通の車両を電動化する企業。テルアビブ市内の道路では、約2キロの区間に充電コイルを設置し、電動バスを走行させている。21年10月にイスラエル最大の公共交通機関の1つであるダンバスカンパニーと940万ドルのパートナーシップを結び、200台のバスをワイヤレス充電する計画を発表した。米誌タイムが選ぶ“2021年の発明品100”にも選出。スウェーデンのゴットランド島のほか、イタリアではステランティスや商用車メーカーのイヴェコと共同で実証実験を行っている。
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編集=上田裕資

この記事は 「Forbes JAPAN No.090 2022年2月号(2021/12/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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