クラブの財政は窮状し、リオネル・メッシなどスター級選手はもはやいないにもかかわらず、現地メディアは同クラブが暗号通貨市場における複数の企業から史上最高額のスポンサー契約の提案を受けたと報じた。
スペイン紙アラ(ARA)は、ブロックチェーン技術を活用するビーガンネーション(VeganNation)のアイザック・トーマス最高経営責任者(CEO)が既に、FCバルセロナのジョアン・ラポルタ社長やフェラン・レベルテル最高経営責任者(CEO)、マーケティング部のジュリ・ギウに面会したと報じた。
同時に、ブロックチェーンプラットフォームのポルカドット(Polkadot)や音楽ストリーミング大手のスポティファイとも連絡が取られている。
スペインのスポーツ紙スポルト(Sport)によると、独自の暗号通貨グリーンコイン(GreenCoin)を立ち上げたビーガンネーションは、ソーシャルメディアのフォロワーが世界最大を誇る同クラブとつながりを構築し、「より環境に優しく、持続可能な世界に住みたいアスリートやクラブ」の共同体を作ることを目的としている。
同クラブ代表チームのシャツの前面や袖、トレーニング服のスポンサーとなる同社の提案は、現在楽天とベコによりもたらされている額を超えるものだ。
さらにビーガンネーションは、FCバルセロナに対し2つ目の選択肢も提示している。それは、中国の技術大手テンセントと共同事業に取り組み、カンプノウでの試合をどこにいてもまるで観客席にいるかのように楽しめる機会をファンに提供できるメタバースへの進出だ。
潜在的なパートナーシップの額は公表されていないが、議論中の額であればFCバルセロナの負債に終止符を打ち、新たなスタジアムと隣接する複合施設の建設計画のかなりの部分をまかなうことができるかもしれない。
しかし、FCバルセロナが既に「十分検討」したとするスポティファイの申し出を承諾すれば、代表チームのシャツの袖とトレーニング服はグリーンコインの名前を掲げることになり、両方の契約から年に約1億1300万ドル(約130億円)を超える資金がもたらされる可能性がある。
これは史上最大の契約となるだけでなく、エミレーツとの2023年までの契約がサッカー界の最高額である年額約7900万ドル(約91億円)を誇る宿敵レアル・マドリードにいっぱい食わせることができるだろう。