SUVらしいダイナミズムあふれる走りと、強化された環境技術──MITSUBISHI MOTORS ECLIPSE CROSS P(PHEV model)

MITSUBISHI MOTORS ECLIPSE CROSS P(PHEV model)

クルマで新しいライフスタイルを開く、そんなアクティブな顧客に向けたクロスオーバー。


キャラクターが立っている、という点で、三菱自動車のエクリプスクロスPHEVは最右翼に位置づけられる。メーカー自身、「積極的にカーライフを楽しみたい、何か新しいことに挑戦したい、という顧客のよきパートナーに」などと述べている。

外部充電式のプラグインハイブリッド車における三菱自動車の歴史は長い。最初は2013年1月のアウトランダーPHEV。プリウスPHVの市販車よりちょうど1年遅れたものの、好燃費とともに、パワフルさというプラグインハイブリッドのもうひとつの特徴を追求してきた。その結果が、20年12月にエクリプス クロスのラインナップに追加された、今回のPHEVモデルだと思う。山道を走り回るために開発されたような、明確なキャラクターをもつ。

ドライバーが選択可能なドライブモードの「ノーマル」は燃費志向。バッテリーが規定の最下限に達するまでEVとして走る(メーカー発表では航続距離57.3km)。これもこのクルマのもち味である一方、真価といえるのは「ターマック」(言ってみればサーキット)モードだ。ステアリングホイールをすっと切ると、クルマはさっと曲がる。「曲がりが楽しいクルマにしたかった」と、三菱自動車の開発担当者が私に語ってくれたとおりの出来。

エクリプス クロスは、ランサーエボリューションなどスポーツモデルのDNAを引き継いだともいえる。上記のように、小さなカーブが連続する道を走るのが大得意なのだ。ただしそれでいて、乗り心地が快適である点もまた印象的だ。

いわゆる走り屋のことだけを考えて開発したクルマでないのは、8スピーカーからなる三菱パワーサウンドシステムなる高品位オーディオが用意されていることからもわかる。大人が楽しめるクルマだ。どうせ乗るなら、個性のあるものに、というこだわり派に、試してもらいたい1台だ。



MITSUBISHI MOTORS ECLIPSE CROSS P(PHEV model)


ボディ外寸|全長×全幅×全高=4545mm×1805mm×1685mm
車両重量|1920kg
駆動形式|4WD
エンジン最高出力|94kW(128ps)/4500rpm
モーター最高出力|前輪60kW(82ps)/後輪70kW(95ps)
価格|4477000円〜
問い合わせhttps://www.mitsubishi-motors.co.jp/
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photographs by Tsukuru Asada(MILD) | text by Fumio Ogawa | edit by Tsuzumi Aoyama

この記事は 「Forbes JAPAN No.089 2022年1月号(2021/11/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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