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2021.12.05 11:30

サウナや銭湯ブームに続け。城崎温泉がコラボバッグにかける期待

「湯めぐりバッグ」は、温泉宿で貸し出している“カゴ”をイメージした

「湯めぐりバッグ」は、温泉宿で貸し出している“カゴ”をイメージした

2020年に開湯1300周年を迎えた兵庫県北部の「城崎温泉」。平安時代以前から知られる温泉街で、浴衣姿で7つの外湯を巡る「外湯めぐり」が名物だ。

そんな歴史ある温泉街も、コロナ禍では休業を経験し、一時は街から浴衣姿も下駄の音も消えてしまった。現在は、兵庫県の「ふるさと応援県民割」の効果もあり、11月ごろから客足が戻ってきている。

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日本らしい風情のある温泉街として、外国人観光客にも人気がある城崎温泉

この追い風に乗って城崎温泉を全国に広めようと立ち上がったのが、大阪のバッグブランドのmaster-piece(マスターピース)。城崎温泉のある豊岡市に自社工場を持つという縁もあり、若手経営者の集まりである「城崎温泉旅館経営研究会」に声をかけて、温泉体験のきっかけづくりにもなるコラボバッグを制作した。

「YUMEGURI BAG(湯めぐりバッグ)」という名の通り、着替えやタオルなどの持ち運びに適した防水バッグで、浴衣にも普段着にも合うデザインだ。最大の特徴は、城崎温泉の「外湯めぐり1日フリーパス交換券」(有効期限5年間)が付いていること。バッグ購入後の来訪につなげる仕掛けだ。

サウナや銭湯ブームに続け


約80の宿を有する城崎温泉には、30〜40代を中心に老若男女が訪れるが、最大の特徴は、他の温泉街に比べて学生を中心とした若年層が多いこと。

「浴衣に下駄」が外湯めぐりの“正装”になっているので、浴衣姿の外出も気がねなく楽しめ、写真撮影もできるからだ。木造3階建ての旅館や土産物店が連なる風景もSNS的に“映える”と人気だ。

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城崎温泉の醍醐味は、浴衣姿の「外湯めぐり」

ただ、アクセスの悪さという難点がある。大阪・京都からは電車で片道約2時間半と小旅行の距離だが、東京からは約6時間。そのため、関東圏からの観光客の誘致が長年の課題となっている。

城崎温泉旅館経営研究会の会長で、旅館「泉翠」代表取締役の冨田健太郎は、「最近は若者の間でサウナや銭湯が流行っているので、城崎温泉との接点をつくることができれば興味を持ってもらえるのでは、と考えていました」と話す。

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「YUMEGURI BAG」を企画したプロジェクトメンバーたち
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文=田中友梨

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