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2021.12.02 07:00

IT分野からジェンダーギャップをなくす。Waffleが目指す未来


私が田中とともにWaffleを創業したのは、こうした「職業選択におけるジェンダーギャップ」をなくしたいという想いから。特に、自分自身が身を置いてきたIT分野のジェンダーギャップ解消を目指しています。そのひとつの手段として、女子中高生向けの「IT教育」を事業の柱に据えました。

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斎藤明日美

田中:暮らしを便利にしてくれるフードデリバリーサービスなどでも、一歩間違えるとサービスをつくる側にはお金が回っていくけれど、サービスの「使われる側」になればなるほど低収入から抜け出せない、あるいは雇用が補償されないという新たな貧困問題が生まれる可能性もあります。

だからこそ、サービスのつくり手側に回る女性をもっと増やしたい。今の時代、そこにはテクノロジーが不可欠です。我々は、女子中高生がより「テクノロジーを使う」という発想ができるようになることを目指しています。

障壁は「上の世代」が持つ固定観念


田中:2021年9月にOECDが発表したデータによると、大学などの高等教育機関に進学したSTEM(科学・技術・工学・数学)分野に占める女性の割合は、日本が加盟国中で最下位でした。「職業選択におけるジェンダーギャップ」をなくすためには、STEMへの進学者を増やす必要があります。

STEMを志望する女子学生が少ないのは、保護者や学校の先生といった「上の世代」が持つ固定観念の影響があると思われます。進路を決める際に、「女の子は理系に行くと結婚できなくなる」、「医療系、特に薬剤師や看護師を目指すのでなければ、学費を出さない」などと言われるケースもいまだにあると聞きます。

また、学校の先生が、どんどん進化するIT関連の職業をきちんと理解できていないことも問題です。長時間労働・低賃金だという偏ったイメージもまだ残っていると思います。

しかし、現在のエンジニアは、技術力を身につければ出産後に復帰し、働き方を選ぶことができたり、よりよい環境を求めて転職でき、十分な収入も得られることがほとんどです。本当は、“上の世代”の理想にも近いような仕事だと思うのですが、まだ浸透していないのがもったいないですね。
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文=三ツ井香菜 取材・編集=田中友梨 撮影=山田大輔

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