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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介

Denis Doyle - UEFA / Getty Images

リーグやチーム、個人が企業と結ぶスポンサー契約は、莫大な金額を生む巨大市場。その成長は経済に比例し、中国企業の台頭は時代を表している。


新型コロナウイルスのロックダウンによって1年延期された、UEFA 欧州サッカー選手権「EURO2020」が6月11日、観客を入れて開催された。今年のスポンサーは例年通り、ハイネケン、フォルクスワーゲン、コカ・コーラなど12社が顔を揃えた。

その中で今年、ひと際存在感を放ったのが、中国企業だ。アリペイやハイセンスに、新たに仲間入りしたティックトックとビボの2社を合わせて、4社。中国企業のスポンサーシップ市場への躍進がめざましい。

「スポンサーシップの市場規模で言うと、日本が伸びていない中、米国や中国が激増しています。スポーツはビジネスなので、マクロエコノミクスのファンダメンタルズが大事なんです。中国は世界第2位の経済大国であり、突出して増えていますね」

こう説明するのは、UEFA(欧州サッカー連盟)専属マーケティング代理店「TEAMマーケティング」でアジア・パシフィック地域のスポンサーシップを統括する岡部恭英だ。

スポンサーシップの世界市場規模は、2019年の時点で479億ドル(Nielsen SportsSponsorglobe Analysis 2019)。そのうち北米が36.8%を占め、次いで欧州の26.7%。アジア・パシフィック地域は25.2%で欧州に迫る勢いを見せている。

「アジア・パシフィックが伸びているのは、中国の成長が大きい」と岡部。一方、日本はというと、「天文学的に伸びてきた欧米スポーツ市場に比べると、日本は放映権もスポンサーシップも伸びが鈍い。バブル崩壊後から日本経済は失われた30年になってしまったために、スポンサーシップだけでなく、スポーツに流れるお金も経済と同様に伸びなかった」。90年代まで英マンチェスターユナイテッドの胸のロゴが“シャープ”だったことも、それを象徴している。

文=中沢弘子

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