テクノロジー

2021.10.26 08:30

iPhoneにも勝る斬新で便利なAI体験? Google Pixel 6ハンズオン


Pixelシリーズのスマホは、2018年にPixel 3/3 XLが日本に上陸して以来、北米以外では特に日本でのセールスが好調のようだ。10月20日にグーグルが開催したPixel 6シリーズのオンライン発表会には、米国で片づけコンサルタントとして人気を集める“こんまり”こと近藤麻理恵氏がゲスト参加し、グーグルの開発者と通訳モードで会話しながら、リアルタイム翻訳の便利さをアピールした。

ポケット翻訳機や電子辞書ではなく、毎日持ち歩くスマホだからこそ「とっさの外国語会話」が必要になる場面で役に立つ。ポストコロナ時代は海外へ出張・旅行に出かける際に、リアルタイム翻訳機能を搭載するグーグルのPixelシリーズが必携のスマホとして注目されそうだ。


肌身離さずに持ち歩くスマホだからこそ、とっさの外国語会話が必要になるシーンで「通訳モード」が役に立つ

スペックよりも体験価値が魅力的なカメラ


Tensorチップを構成する機械学習処理専用のプロセッサ「TPU」は、カメラからの信号を処理する画像信号処理(ISP)プロセッサと連携しながらユニークなカメラの新機能も実現する。Pixel 6シリーズのカメラはスペックの高さをあえてゴリ押しせずに、斬新な体験価値にフォーカスしているところに親しみが持てる。

例えば写真に写り込んだ不要な被写体を簡単な操作により消せる「消しゴムマジック」が面白く実用的だ。背景に小さく写り込んでしまった人物も正確に認識し、タップ操作で素速く消去できる。消した跡も背景に違和感なく馴染ませる。今までパソコンを使って丁寧に手間をかけて行ってきた画像修正が、スマホだけで拍子抜けするほど簡単にできてしまう。


写真に写り込ませたくない被写体を瞬時に消せる「消しゴムマジック」では、加工を行った箇所が自然に処理される

画面内に埋め込んだ指紋認証センサーによる生体認証も、マスクを着けて外出する日本人の生活スタイルにマッチする。

筆者は4.1万円ほど価格が安いPixel 6の方が、グーグルによる「スマホのAI革命」がより身近に感じられる良い選択肢だと考える。リアルタイム翻訳のような日本人向けの“使える機能”を乗せたPixel 6が、発売後にアップルのiPhone 13シリーズを脅かす端末になり得るのか注目したい。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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文=山本敦

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