フェイスブックをめぐっては最近、ウォールストリート・ジャーナルによる一連の調査報道をはじめ、米国で厳しい報道が相次いている。同紙によると、フェイスブックは傘下のインスタグラムのアプリが10代の少女に悪影響を与える可能性があることを把握していたにもかかわらず、公表していなかったほか、一部の著名人には社内規定の適用を除外していた。
フェイスブックの元社員で多数の内部文書をウォールストリート・ジャーナルにリークしたフランシス・ホーゲンは、米議会に呼ばれて証言する事態にもなった。
このようにフェイスブックに対する風当たりが強まる中、欧州の人材を高く評価してその採用を表明した今回の発表は、米国で同社に批判的な人たちへの反発とも受け取れる。また、EU各国で雇用を創出することによって、EUの指導者や政治家、意思決定者らに取り入りたい思惑も見え隠れする。