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ボビイ・ブラウン(Getty Images)

上下関係、ジェンダー、社内外の枠組みなどに縛られずに、チームや組織、あるいは業界に多くの実りをもたらした女性たちは、何を考え、どう行動したのか。

Forbes JAPANでは、これまでの考え方や既存のシステムを超えて活躍する女性にフォーカスした企画「Beyond Systems」を始動。約3カ月にわたり、翻訳コンテンツを含めたインタビュー記事を連載していく。



世界的なコスメブランド「ボビイ ブラウン」。その創業者であるボビイ・ブラウンは、2016年にそのブランドを離れると、パンデミックの最中の2020年、63歳にして新ブランドを立ち上げた。

「メイクで人々に自信を与えたい」という情熱とミッションを持ち続ける彼女は、時代の変化の中、どのように30年以上走り続けてきたのか。


2007年のこと。ジャーナリズムの世界で活動を始めたばかりの筆者が初めてインタビューをした相手が、メイクアップ界の大御所ボビイ・ブラウンだった。ブラウンはそのとき、キャリアの道を敷くうえで助けになったという、自らの母親の知恵について話してくれた。以来、その言葉は筆者の心に響きつづけている。

そのアドバイスはまさに、途切れることのない彼女の革新性を導いているように思える。最近の話でいえば、ブラウンは新メイクアップブランド「ジョーンズロード(Jones Road)」を立ち上げて美容業界へ復帰し、サプリメントライン「エボリューション_18(Evolution_18)」によるウェルネス分野にも参入した。

「母から、こんなことを聞かれたのです。『誕生日に自分のしたいことを絶対になんでもできるとしたら、何がしたい?』と。メイクで遊びたい、と私は答えました。それなら、そのための学校へ行って、最高のレベルを身につけなさい、と言われたんです」。そして、彼女はまさにそのとおりのことをした。

とはいえ、ブラウンが大学へ通っていた当時は、メイクアップの単位や起業学のようなものは存在しなかった。それでも、ブラウンは舞台メイクをやると心に決め、エマーソン大学で型破りな専攻をみずから築いた。それが、彼女の途方もないキャリアのはじまりだった。メイクで人々に自信を与えたいという情熱と、生来の起業家精神に突き動かされてきたキャリアだ。

10色の口紅からブランドをスタート


ボビイ・ブラウンは1980年代にフリーランスのメイクアップ・アーティストとして美容シーンに飛びこんだ。当時の業界は、あざやかで派手な口紅と、起伏をしっかりつけたフェイスラインが主流だった。自然な色の口紅を見つけられなかったブラウンは、必要に迫られて、いつもモデルの顔になじむ独自の色を配合し、より健康で自然に見えるようにしていた。当時としては斬新な手法だった。


NYコレクションでメイクをするボビイ・ブラウン(2006年撮影、Getty Images)

美容市場に存在していたその大きなギャップから、ブラウンは自分の名を冠した会社「ボビイ ブラウン」を立ち上げた。最初は、自然な唇の色をした基礎的な10色の口紅からなる1ラインの展開だった。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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