隠蔽された「インスタグラムの弊害」、10代の自殺願望とも関連

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年間収益11兆円を支える若手ユーザー


ソーシャルメディアが若者のメンタルヘルスに与える影響を軽視する幹部は他にも居る。フェイスブックのCEOのマーク・ザッカーバーグは、5月に行われた米国議会の公聴会で、SNSが子どもたちの精神的健康の低下に関与しているかどうかについて、「研究結果は決定的なものではない」と述べていた。

議員らは同社に対し、子どものメンタルヘルスに関する調査結果を提示するよう繰り返し求めたが、フェイスブックはこれを拒否し、「この情報を機密情報として管理し、率直でオープンな対話を社内で推進する」と述べていた。

WSJが公開した資料では、若いユーザーにアプリがもたらす可能性のある危険が示されただけでなく、若いユーザーがアプリの成功に重要な役割を果たしている点が強調された。インスタグラムのユーザーの40%以上が22歳以下であり、彼らは年間収益が1000億ドル(約11兆円)の同社に欠かせない存在だ。

スライドの一枚には、「インスタグラムは、若者たちの支持を集めて成功している」という研究者のコメントが添えられていた。「インスタグラムが、現在の軌道を継続することができれば、今後も成長を続けられる」と、研究者は述べていた。

編集=上田裕資

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