WSJが9月14日の記事で開示した調査結果によると、フェイスブックは、少なくとも3年前から、インスタグラムが数百万人の若いユーザーに与える影響について詳細な調査を行っていたが、その結果を公表してこなかった。
同紙が入手して公開した資料のスライドは、「ティーン・メンタルヘルス・ディープ・ダイブ」と呼ばれる調査レポートの一部だ。そこには、「10代の少女の3人に1人が、インスタグラムが原因で体型コンプレックスを悪化させている」との報告が含まれていた。
また、フェイスブックの社内調査の結果、10代の若者たちが、「インスタグラムの利用が原因で不安や抑うつの症状を発生する確率が増えた」と述べており、この反応について研究者は「自発的な反応であり、すべてのグループで一貫している」と表現している。
さらに、自殺願望があると報告した10代の若者のうち、米国では約6%、英国では約13%が、その原因がインスタグラムにあると述べていた。研究者たちは、これらの問題の多くがインスタグラムに特有のもので、このアプリが身体やライフスタイルに大きくフォーカスしたプラットフォームであるが故に、「社会的比較から生じる精神のマイナス面の悪化」を招いていると指摘した。
フォーブスがWSJの報道について尋ねたところ、フェイスブックの広報担当者は、同社がWSJの報道を受けて14日に公開したブログの記事「Using research to improve your experience」を参考にするように述べた。
彼らの見解では、WSJの記事は「限られた調査結果に焦点を当てて、否定的な見方をしているもの」だという。彼らによると、この調査は「若者たちが抱える複雑な問題を理解しようとする我々の姿勢を反映したもの」という。
インスタグラムのブログには次のように書かれている。「ソーシャルメディアは、本質的に人にとって良いものでも悪いものでもない。多くの人は、ある日それが役に立つと感じるが、次の日には問題だと感じる。そこで重要なのは、人々がどのようにソーシャルメディアを利用するかであり、利用する人々の心の状態だ」
インスタグラムの責任者であるアダム・モッセーリは、WSJのインタビューでこれらの点を繰り返し述べ、この調査を「誇りに思う」と語った。「私は、自分たちの責任をより広く認識するよう自社のチームに強く求めてきた」と彼は述べた。
モッセーリは、今年初めに記者団に対し、「インスタグラムが10代のユーザーの健康に与える影響が "極めて小さい"ことが調査で示された」と述べており、今回の彼の発言は、その当時のトーンとは異なっている。