ツイッターは、インスタグラムのストーリーを模倣した「フリート(Fleet)」機能の導入に失敗した後、別のやり方でオーディエンスを増やそうとしている。
コミュニティ機能は、アップルのiOSデバイス向けに先行公開され、アンドロイド端末はその後になる。正式な立ち上げ日についてはまだ発表されていない。
初期の段階では「犬」「天気」「スニーカー」「スキンケア」「星占い」などのコミュニティが用意され、その後はほぼ毎週、新たなコミュニティが追加されるという。
各コミュニティには、参加者の追加権限を持つモデレーターが置かれ、グループ内のメンバーは自身のフォロワーにツイートするのではなく、コミュニティに参加している他の人に直接ツイートできるようになる。
コミュニティ内のツイートは非公開ではなく、コミュニティの外の人もグループ内のツイートを閲覧できるという。
独自のコミュニティの作成に興味を持つ人は、ツイッターのウェブサイト上で関心事項を記入することが可能になる。ツイッターは、一般ユーザーからのフィードバックを受けてこの機能を構築し、アップデートしていくと述べている。
ツイッターは9月1日、フォロワーから月額のサブスクリプション料金を徴収して独占ツイートを配信できる「Super Follows」(スーパーフォロー)機能をリリースしたが、今年2月のこの機能の発表の際に、コミュニティ機能を予告していた。
「4年間で売上倍増」は達成できるか?
ツイッターは今年2月の年次ミーティングAnalyst Dayの前に、今後の4年間で年間の総売上とデイリーユーザー数を、少なくとも2倍にすると述べていた。同社は、2023年末までに収益化可能なデイリーアクティブユーザー数(DAU)を3億1500万人に拡大し、年間収益を75億ドルに伸ばすとの目標を掲げていた。
これまでのところ、ユーザー数の増加は順調に進んでいる模様で、7月の第2四半期の決算発表では、ツイートの内容が修正可能になる有料サービスの「Twitter Blue」の開始によって、収益化可能なDAUが11%増加したと報告した。
しかし、ツイッターは過去数年間、全体的にはユーザー数の増加に苦戦しており、第1四半期には、収益化可能なデイリーアクティブユーザー数が1億9900万人となり、予想の2億人をわずかに下回っていた。
ツイッターは、より多くのユーザーを獲得するための新機能のリリースにも失敗している。昨年11月には、インスタグラムで人気のストーリーを模倣したFleetを導入したが、最終的にユーザーに受け入れられず、8月上旬にこの機能を削除した。
さらに、ツイッターでは、有害なツイートが常に問題となっており、これに対処するための新たなツールの導入が求められている。