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seksan Mongkhonkhamsao / Getty Images

日本で腰痛に苦しむ人はおよそ2800万人、40~60代の実に4割ほどの人が腰痛で悩んでいるといわれている。とくにコロナ禍下でのリモートワークで、デスクに長時間座りっぱなしのライフスタイルから、若者でも腰痛に悩む人が増えている。

腰痛にならないためのデスクワークのこつはあるのか。もしなったらどうすればいいのか。また、椎間板ヘルニアにまでなってしまった場合、手術するしかないのだろうか。

慶應義塾大学医学部整形外科元外来医長で現講師(非常勤)、せたがや岡田整形外科院長の岡田英次朗医師に聞いた。


そもそも腰痛の原因とは?


そもそも腰痛にはなぜなるのか──。犬でも腰椎椎間板ヘルニアになりますが、やはり二足歩行の人間の方が多い。それは、腰が重みに耐えかねるからです。「腰痛は2本脚で歩く人類の宿命」といわれているくらいです。

また、遺伝的に「なりやすい体質」は、残念ながらあります。


岡田英次朗医師

また、椎間板は頚椎から腰椎まで背骨の間にありますので、頚椎の変性が進んでいる人は腰椎も2倍以上、椎間板の変性が進むことが報告されています(※注1)。ほかには「喫煙と腰痛は関連がある」とする研究論文もありますし、デスクワークが多い人たちよりは機械労働者がなりやすい、という報告もあります。

下は1976年にスウェーデンの整形外科医ナッケムソン(Nachemson)によって発表された図です。整形外科の世界では非常に有名な図ですが、姿勢によって椎間板にかかる負荷が違うことを示したものです。


Nachemsonによる1976年の図より編集部作成(Nachemson A :The lumbar spine. An orthopaedic challenge.Spain 1:59-71,1976)

この図では、仰向けに寝ていると圧力は25、もっとも低くなり、立っているときが100となります。座っていて前にかがむ、いわゆる環境の整っていない自宅でのリモートワークの姿勢を取った場合は、立っている場合の実に1.85倍もの負荷が腰椎の椎間板にかかることがわかります。

構成=石井節子

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