4.極度に疲れている
燃え尽き症候群になって、身体的、精神的、感情的、社会的に負担を強いられた状態が続くと、エネルギーは枯渇する。かつての自分なら難なくできたことが、できなくなってしまうのだ。指をパチンと鳴らせば魔法が起きて、仕事用のツールやシステム、手順がすべてスムーズに動き、便利で頼れるものに早変わりし、負担が取り除かれればいいのに、などと夢想したりする。
動画メッセージアプリ「Voodle」が公表したハイブリッド勤務に関する報告書では、パンデミックが発生して以来、「Zoom/Slack疲れ」に悩まされていると回答した人は77%に上った。また、リモートワークへの順応で最大の壁となったのは、人とのつながりが減ったことだという結果が出ている。この点もまた、疎外感につながっている。
5.自分を非生産的、非効果的だと感じる
長時間労働による影響については、実感できる人は多いだろう。しかし、自分への期待が大きいタイプは、自分の生産性や有効性が最大限に発揮されていないと感じると、自分に対してイライラしてしまう。こうした状態は悪循環につながるが、その循環を断つことは可能だ。
6.喜びを感じられない
無力感や、極度の疲労を感じる状態が続き、シニカルな態度が増えていけば、人はおのずと、人生のほぼあらゆることに喜びを見出せなくなっていく。ストレスを抱えているときは、自分の好きなことに興じれば気分が安らぐはずだと考えられる。けれども燃え尽き症候群の場合は、そんな余計なことをしている暇はないし、それで自分が元気になることなどない、という囁きが聞こえてくる。
7.不安やうつ状態
最初は心配や、あるいはなんらかの緊張状態として始まるが、慢性的な仕事のストレスはそのうち、不安感やうつ状態に変わっていく。ストレスは、人間に役立つ場合もある。しかし、燃え尽き症候群の場合は違う。燃え尽き症候群による生産性の喪失は、年間で1兆ドルと驚くような額に上っている。
最後に、コーチとしての筆者から、みなさんに質問がひとつある。あなたは、正当な助けを得ようとしていなかったり、あるいはそのためのお金を出し渋っていないだろうか。何か問題を感じていたら、それが悪化する前に対処するようにしよう。
マイクロソフトが毎年実施する調査「Work Trend Index」では、41%の人が、仕事を辞めようと考えていると回答した。また、過重労働だと回答した人は54%、極度の疲労を感じていると回答した人は39%だった。今こそ、状況を変えるべきときだ。