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英オックスフォード大学ロイタージャーナリズム研究所は先日、46市場の9万2000人以上の消費者を対象としてデジタルニュースの消費について調査を行い、最新の「デジタルニュース報告書(Digital News Report)」を発表した。

同調査は新型コロナウイルス感染症の流行がニュースの消費に与えた影響やデジタルニュースの今後の展望に加え、有料オンライン事業モデルや地元のニュース、公平・公正さ、そして特にニュースへの信頼と誤情報について分析した。

同報告書によると、ニュースに対する全体的な信頼は分析対象とされたほぼ全ての国で過去1年の間に堅調な回復を遂げ、46市場の約半数の人がニュースを信頼すると答えていたことが分かった。

報告書で対象とされた国のうち、「ニュースは大抵の場合、信頼できる」と答えた回答者の割合が最も多かったのはフィンランドで、65%だった。前回の報告書と比べると9ポイントの上昇だ。

一方、トランプ前大統領の4年間の激動の任期の間にフェイクニュースの嵐の中心となっていた米国では、前回の報告書からあまり改善が見られなかった。米国で「大抵の場合、ニュースは信用できる」と答えた人の割合は今回の報告書ではわずか29%で、ニュースの信頼度は最低だ。

同報告書は、新型コロナウイルス感染症に関する詳細な報道によりニュースがより率直かつ事実に即したものに見えるようになったことや、党派に基づいた政治ニュースが主な議題に上がらなくなったことが、全体的なニュースへの信頼度が上がった理由かもしれないと指摘した。

ただし報告書によると、米国ではトランプ大統領が「盗まれた選挙」と呼んだ昨年の大統領選やジョージ・フロイドの殺害を受けてニュースへの信頼は回復せず、ニュースを信頼している人よりも信頼していない人の方が多い。

ニュースへの信頼度が高い国と低い国の例は次の通り。(かっこ内数字は「ニュースは大抵の場合、信頼できる」と2021年に答えた人の割合)

調査は、英世論調査会社ユーガブ(YouGov)が2021年1月~2月にインターネットを介して実施し、各市場の回答者数は約2000人だった。

フィンランド(65%)
ブラジル(54%)
ナイジェリア(54%)
ドイツ(53%)
カナダ(45%)
日本(42%)
トルコ(41%)
インド(38%)
スペイン(36%)
英国(36%)
フランス(30%)
米国(29%)

翻訳・編集=出田静

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