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感染症対策の点からオンライン型で実施。決勝大会では地方大賞の4社が審査員からの本質をつく質問に答えた。

世界を制する“小さな大企業”をどうやって選出したのか。初のオンライン配信で実施した「スモール・ジャイアンツ アワード2021」の全貌を公開しよう。


新型コロナウイルス感染拡大に伴う最初の緊急事態宣言が解除された2020年5月のある日、編集部の会議室は重たい空気に包まれていた。これまで3回にわたり開催してきた「スモール・ジャイアンツ アワード」をどうするか。感染症対策の観点から、物理的な会場を使用し一般観客を招いての開催は絶望的だった。選考対象となる中小企業は、市場環境の急変を受けて、業績が悪化するケースが増えていた。

規模は小さくとも、大きな価値をもつ企業を発掘したたえる本アワード。人材や設備、資金など、大きな制約を抱えながら飛躍した企業には、逆境を克服するヒントが詰まっている。アワードを中止するのではなく、むしろいまこそ彼らの存在とストーリーを世の中に広めるべきではないか。そうして、万全の感染症対策を前提に、オンライン配信型アワードのプロジェクトが始まった。

今回は、前回大会をさらに拡張し、全国を4つの地域ブロックに分けて行うトーナメント形式にした。地域分けは、東北・北海道、関東・中部、関西・中国・四国、そして九州・山口の4つ。各大会で4〜5社のファイナリスト企業を選出し、オンライン配信イベントでのプレゼンテーションを経て、地方大賞を決定。地方大賞を勝ち取った計4社が決勝に進み、最終審査を経てグランプリを決める。

また、今回は初めて同じ志をもつ外部アワードと連携を図った。九州・山口の各県と経済界が主催する「九州・山口ベンチャーマーケット(KVM)」である。第4ブロックが九州・山口の区分けなのはそのためで、KVMの大賞企業が本アワードの決勝大会に進む枠組みとした。

スモール・ジャイアンツは、創業10年以上、売り上げ100億円未満、従業員数500人以下の条件を満たす企業が対象。公平公正に選出するため、全国の中小企業にネットワークをもつ9組の企業・団体によるアドバイザリーボードを組成した。彼らは、中小企業に精通する“目利き”として、総計約100社の企業を推薦。1次投票を経て各大会の候補を約20社に絞り、審査会を通じてファイナリスト企業を決めた。

主な審査基準は、「グローバル市場の開拓」「地域への貢献」「高付加価値の創造」の3つ。プレゼンテーションの巧さではなく、業績の推移や将来性も含めて、ファイナリスト企業がもつ本質的な価値を審議して決定する。

結果として、山形県のシェルター、山梨県のオキサイド、奈良県のワキ製薬、山口県の木原製作所が地方大賞を獲得。また、それぞれのファイナリストが独自の価値を創出していることから、特別賞を含め全14社が受賞企業となった。

そして、2021年2月3日。関係者全員の視線がモニターに集まるなか、最終審議を経てグランプリが発表された。その結果は、Forbes JAPAN 5月号 表紙をご覧いただいた皆さまのご存じの通りである。

文=フォーブス ジャパン編集部 写真=大星直輝、林 孝典

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