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デジタルアートの世界と、スポーツやヒップホップが融合しつつある。ジェイ・Zやセリーナ・ウィリアムズなどのセレブが、NFTマーケットプレイス「Bitski」に投資を行ったのだ。

NFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)と呼ばれるデジタル資産のことだ。Bitskiは、NFTの作成や売買に伴う煩雑さの解消を目指している。

「NFT界のショッピファイ」を自称するBitskiは5月6日、アンドリーセン・ホロウィッツが主導するシリーズAラウンドで1900万ドル調達したことを明らかにした。

2021年3月におけるNFTの総売上高は3億8900万ドルと、現時点で早くも、2020年通年の2億5000万ドルから55%増という急成長を遂げている。NFTマーケットは、ヒップホップ界やスポーツ界のクリエイターにとって、いわば「デジタル・ゴールドラッシュ」的な夢に輝く場所なのだ。

まずは、NFTの基本をおさらいしておこう。NFTとは、非代替性トークンという名称の通り、一点物のデジタル版コレクティブルズ(収集品)を指す。

カルチャーバンクスの解説によると、ビットコインやライトコインといったデジタル暗号通貨は代替性を持つ。つまり、自分が持っている通貨は、別の通貨と交換しても結果は同じだ。だが、NFTでは事情が異なる。いったん取引が成立すると、NFTは買い手だけが持つ唯一無二のアイテムとなる。

Bitskiではトライアルプランを用意しており、NFT1件に限り、無料で公開ができる。その後は月額69ドルから1499ドルまで、3段階の料金プランが用意されている。

2021年に入り、これらのデジタル版コレクティブルズは、音楽業界で大きなビジネスとなっている。こうしたコレクターズアイテムのデジタル資産が、1000万ドル単位の富を生み出しているのだ。特にNFTへの参入に積極的なのが、約60億ドルの市場規模を持つヒップホップ業界だ。

例えば、2021年3月に開催された「NBAオールスター・ウイークエンド」では、セレブリティ・ゲームに出場したクエイヴォ、リル・ベイビー、2チェインズ、ジャック・ハーロウという4人の人気ヒップホップ・アーティストが、スポーツメディアのブリーチャー・リポート(Bleacher Report)と手を組み、NFTコレクションをリリースした。

このコレクションは、「音楽、カルチャー、スポーツをイノベーションとミックスし、4人それぞれをイメージしたバスケットボール4種類」を売り物にしている。バスケットボールのデジタルアートが販売されたほか、それぞれのアーティストが「ゴールドエディション」10点をオークションにかけ、その落札額は総額で59万1000ドルを越えた。なかでも最も高額だったのは2チェインズの10点のうち「No.1」とされたアイテムで、38イーサリアム(6万8030ドルに相当)の値がついた。

2020年にブームの波に乗ったNFTだが、すでにバブルが生まれつつあり、いつ弾けてもおかしくないと警告する声もあがっている。それでも、ブロックチェーンを活用したNFT取引は、アート収集の世界を史上初めて、オープンで民主的、なおかつ多様性を持つ市場へと変貌させている。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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