ビジネス

2021.05.17 17:00

セレブも投資するNFTプラットフォーム、Bitskiが約21億円調達


2021年に入って最初の2カ月で、NFTの総売上は3億ドルを突破したと、コイン・テレグラフ(Cointelegraph)は伝えている。ブロックチェーン・プラットフォームを活用して、デジタルアート作品の著作権データ登録や所有権証明書の作成、デジタル取引の際の作者認証を行うアーティストも出てきている。

歴史的に、アートの取引は閉鎖的で、白人が多くを占める投資領域だった。ギャラリー(画廊)への依存度が高いこともあり、黒人アーティストの作品は過小評価されがちで、こうしたアーティストが自らの芸術的才能で生計を立て難い状況が続いてきた。しかしNFTは、エコノミストたちを驚かせる波を起こしながら、こうした状況を変えようとしている。これによって、デジタルアーティストの平等性や採算性に関する常識についても、大転換が始まっている。

ブロックチェーンの導入により、アーティストは、デジタルアート作品を分割所有という形式で売ることが可能になった。これは、作者が任意の数の「分割単位」を設定し、複数のオーナーに販売する仕組みで、各オーナーは作品の一部分のみを所有することになる。この分割所有形式は、オーナーが投資に対する「意義のあるリターン」を得られるチャンスを増やすという意味もある。

Bitskiは、シリーズAラウンドで調達した資金により、「クリエイターやブランド、企業にとって、NFTエコノミーをより手の届きやすいものにする」という自らのミッションをさらに推進すると述べている。

コレクターとアーティストは共に、作品の真正性の担保や、平等性の推進においてブロックチェーンがもたらすチャンスに自信を持っている。そして、投資に対する見返りも十分生まれ、このシステムは今後もさまざまな試練を乗り越えることができると彼らは確信している。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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