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マクドナルドのハッピーミール(Photo by David Paul Morris/Getty Images)

米マクドナルドの子ども向けセットメニュー「ハッピーミール」(日本マクドナルドでは「ハッピーセット」)は、フードとドリンクに玩具が付いてくるだけではなさそうだ。ハッピーミールが入ったボックスは、ジェンダーの偏見にとらわれたメッセージを発信している可能性があるとする新たな研究が発表されたのだ。

ハッピーミールのボックスには、玩具についての説明や指示が書かれている。ただ、そこで使われている単語や表現には微妙な差異があり、男児よりも女児のほうが活発性に乏しく、能力も低く、より細かい指示を必要としていることを示唆しているという。

ハッピーミールでは、おまけの玩具が1種類だけのときもあるが、2種類から選べることもある。ひとつは女児向け、もうひとつは男児向けだ。マクドナルドの従業員は従来、ハッピーミールを注文した客に対して、男児用か女児用かを確認し、その返事に応じて玩具をつけていた。しかし、マクドナルドは数年前にこの方針を改め、玩具を提供する際には、ジェンダーではなくテーマを挙げて確認するよう、従業員を指導するようになった。

とはいえ、ハッピーミールに付いてくる玩具の選択肢が、定番の組み合わせである「バービー」人形と、ミニカーシリーズ「ホットウィール」であったなら、どちらが女児向きでどちらが男児向きか、疑問の余地はほとんどない。

2種類の玩具から選べる場合には、ハッピーミール・ボックスの両側面に、女児向けと男児向けそれぞれの玩具について、説明や注意点などが書かれている。カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校の社会学教授クリステン・ディスコーラ(Kristen Discola:旧姓フーリガン)は、幼い我が子にハッピーミールを購入したときにボックスの説明書きを目にし、そこで使われている言葉に関心を持つようになった。

「たとえば、『try(やってみる)』という単語を男児向けの説明で目にしたことは一度もない。(データを収集した)9年というもの、男児に対して、何かをやってみるとか、推測したり、何かが起こるまで待ったりするよう指示する言葉が使われていたことはなかった。そこで、そうした傾向を数値化してみようと考えた」。ディスコーラはこの研究を始めた動機についてそう述べている。

ディスコーラは2011年から2019年まで、男児向けと女児向けがはっきりわかる2種類の玩具から選べるハッピーミールのボックスをすべて収集した。それから、自身の専門知識をもとに、ボックスで使用されている言葉の差異を科学的に検証した。

ディスコーラが特に注目したのは、ボックスの男児向け説明と女児向け説明で特定の動詞が使われていた回数とその文脈だ。その結果は、性的役割に関するジャーナル「Sex Roles」で発表された。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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