ビジネス

2021.04.10 07:30

米マクドナルドの子ども向けセットに潜むジェンダーバイアス


米マクドナルドは、複数の玩具から選べるハッピーミールを減らしているとコメントしており、ディスコーラの研究については、次のような声明を出している。「当社では、ハッピーミールで最高の体験をご家族に提供することを何よりも優先しています。お客様からのご意見を重視し、心から感謝するとともに、ご意見を参考に、当社プログラムの改善・向上を続けていきます。たとえば、当社は数年前に方針を改め、ハッピーミールの玩具はジェンダーに関係なく、テーマで選べるようなかたちでお客様に確認するよう従業員を指導しています。またここ数年は、複数の玩具から選べるハッピーミールの提供を減らしてきました。当社は、マクドナルドのファンであるお客様たちを第一に考えており、すべての人を包括した、インクルーシブで公平なハッピーミールを提供するにはどうすればいいのかについて、引き続き検討してまいります」

マクドナルドによると、2021年に2種類の玩具から選べるハッピーミールを提供する予定は1度だけだという。

このようなジェンダーに基づいた差異は微妙なものであることから、マクドナルドはハッピーミールのボックスに偏りがあったことに気づいていなかった可能性が高い、とディスコーラは言う。

「問題は、違いが微妙であることだ。(偏見や先入観が)気がつかないうちに忍び込んでしまうからだ。たとえば、玩具店の男児向け売り場と女児向け売り場を歩いてみれば、そのいずれかの一方では攻撃性のある玩具を多く目にし、もう一方では目にしないことには気がつく。しかし、違いがもっと微妙な場合には気がつかないものだ」

このような違いはごく微妙であるものの、発育期の男児・女児が頻繁にそういったメッセージにさらされれば、強烈な影響を与えうる。それらのメッセージは徐々に、子どもたちの自己認識を形成するとともに、ほかの男児・女児に対する期待をも作り上げていくことになる。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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