その目的は、アスリートのパフォーマンスについて伝える型にはまった「記事」ではなく、アスリート本人がそれぞれの生活や経験について語り、ファンがそれを「まるでその場で聞き耳を立てているかのように」感じ取ることができる機会を提供することだった。
TPTは創設当初から、プラットフォームをグローバルに拡大していくことを目標に掲げていたという。ジーターは3月24日、世界3位の規模である日本のスポーツ市場への進出を発表した。
ジーターはその日本市場について、次のように語っている。
「日本は世界的なトップアスリートを複数輩出している。だが、彼らにはファンに直接、オープンに、そして正確に伝えることができるプラットフォームがなかった──今まではね」
TPTはコンテンツカンパニーのミライカナイと提携。日本向けのコンテンツを提供する新たなランディングページを開設した。日本のアスリートによるオリジナルと、アーカイブの中から日本語に翻訳したコンテンツを提供する。
苦戦と買収
ジーターがTPTを創業して以来この約7年間、デジタルメディアが苦戦を強いられてきたことは間違いない。ビジネスモデルの変化に伴い、多くが従業員のレイオフや、ペイウォールの増設、広告の増加など経験してきた。TPTも2019年1月までに、レイオフを行っている。
米ミニット・メディア(Minute Media)がスポーツ・コンテンツのテコ入れを図るためにTPTを買収したと発表したのは、同年11月。アサフ ・ペレド最高経営責任者(CEO)は買収の理由について、「アスリートたちが語るストーリーがいかに人々を結び付けかるかということに対し、畏敬の念を抱いてきたからだ」と説明する。
TPTでアスリートたちについて読んだり、聞いたり、見たりすることで、「そのアスリートたちと一緒に、その瞬間を体験している気分になれる…それは本当にまれで、パワフルな体験だ」という。