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フィンランドのフードデリバリー企業「ウォルト(Wolt)」は1月末に5億3000万ドルの資金調達を発表し、さらに事業を拡大していくと述べた。同社はデリバルー(Deliveroo)やデリバリー・ヒーロー(Delivery Hero)などの欧州の競合と同様に、テイクアウトメニューを宅配するマーケットプレイスとしてスタートした。

近年、フードデリバリーは重要なセグメントに成長し、特にパンデミックが発生して以降に業績を伸ばしている。これは、投資家が注ぎ込む資金の大きさや、この分野の企業らが生鮮食品の宅配にも注力し始めたことなどにも反映されている。

米国においては、インスタカート(Instacart)を筆頭に数社が大きな市場シェアを獲得しているが、欧州では現在、数社の大手と希望に満ちたスタートアップ企業の群れが覇権を争っている。

ウォルトCEOのミキ・クーシは前回の資金調達時に、2020年の売上が3倍に伸びたと話し、新たな資金を長期的な戦略と業務の拡大に注ぐと述べていた。

トルコのフードデリバリー企業Getir(ゲティール)は1億2800万ドルを、セコイア・キャピタルのチェアマンのマイケル・モリッツとタイガー・グローバルから調達したばかりだが、ここ数週間でロンドンに進出し、デリバルーや食料品宅配の老舗のオカド(Ocado)との戦いを開始した。

同社が仮に、ロンドンで一定のシェアを獲得すれば、欧州の別の都市でも優位に立てることになる。Getirはスピーディーな配達を消費者にアピールしている。新たな企業の参入が相次ぐ中で、配達スピードは重要な差別化要因になりつつある。

バルセロナ本拠のグロボ(Glovo)は、クイックコマースやQコマースと呼ばれる部門を立ち上げ、各地にダークストアと呼ばれる宅配専用の倉庫を開設し、迅速な配達を実現しようとしている。

これまでのEコマース企業は当日配達や、1時間以内の配達を売りにしていたが、フードデリバリー分野のスタートアップは都市部で15分以内の配達を約束している。

昨年設立されたばかりのフランスのスタートアップCajooも、730万ドルを調達し、15分以内の配達をアピールしている。

ロンドンに本拠を置くWeezyは先月、シリーズAで2000万ドルを調達したが、同社も「平均15分」で生鮮食品を各家庭に届けようとしている。

これらの迅速な配達の約束がどれほど現実的かは、まだ定かではないが、投資家たちはこのレースの勝者を見つけるために資金を投じ続けている。

編集=上田裕資

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