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ドアダッシュCEOのトニー・シュー(Photo by Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch)

フードデリバリーの「ドアダッシュ(DoorDash)」が12月9日、ニューヨーク証券取引所で待望のIPOを実施した。株価は80%以上の急上昇となり、時価総額は6カ月前の資金調達時の評価額の約4倍に膨らんだ。

ドアダッシュの株価はIPO価格の102ドルから約86%も急上昇し、188ドルをつけた。同社の時価総額は約590億ドル(約6.2兆円)に達し、6月の資金調達時の評価額150億ドルの約4倍に膨らんだ。

サンフランシスコ本拠の同社は、2013年7月にスタンフォード大学の学生グループによって設立された。同社はIPOで調達した資金を、ウーバーイーツやポストメイツ、グラブハブなどの競合との戦いに注ぎ、これらのライバルに差をつけている郊外での事業拡大に用いると述べている。

ブルームバーグによると、今年12月の米国の株式市場のIPO件数は史上最多になる見通しで、年初からIPOで調達された資金の総額は1600億ドルに達している。

調査会社カーディファイによると、ドアダッシュの市場シェアは11月時点で36%で、米国のフードデリバリー市場でトップだった。2位のポストメイツのシェアは33%だった。

「ドアダッシュの市場での優位性は、顧客からのロイヤルティ(loyalty、忠誠心)の高さに起因している」とカーディファイは述べている。ウーバーイーツの顧客ロイヤルティは今年夏に一時的にドアダッシュを上回ったが、すぐに60%以下に低下したという。一方でドアダッシュは平均的に65%以上の顧客ロイヤルティを維持しているとされる。

ソフトバンク・ビジョン・ファンドやセコイア・キャピタル、シンガポール政府の投資部門の支援を受けるドアダッシュは、パンデミックの追い風によって今年の売上を昨年の2倍以上に伸ばし、年初から9月末までに19億ドルの売上をあげた

しかし、同社はこの分野の競合と同様に、現在も赤字を抱えており、2020年の最初の9カ月間で1億4900万ドルの純損失を報告した。

投資調査会社New Constructsは、パンデミックの追い風でドアダッシュの今年第1四半期の業績は黒字となったが、それ以降は黒字になっていないと指摘した。「投資家は今後の収益成長率が飛躍的に伸びることを期待してはいけない」と同社のCEOは警告した。

ドアダッシュのIPOによって、新たに3人のビリオネアが誕生した。CEOのトニー・シュー(36)に加え、2人の共同創業者のアンディ・ファン(28)とスタンリー・タン(27歳)らだ。

フォーブスはCEOのシューの保有資産が30億ドル(約3130億円)以上に達したと試算している。また、2人の共同創業者らの保有資産を、20億ドル以上と試算している。

編集=上田裕資

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